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旅を終えて

一ヶ月、お店を休んでヨーロッパを旅するのは、勇気がいった。
お店を休むと、お金は入ってこない。それに長期で休んだら、またお店を再開することが出来るか不安で、お店を始めてから長期の休みをとることなんて出来なかった。
それでも、今回お休みしようと思ったのは、昨年原因不明の体調不良に悩まされたことにある。体力づくりで通っていたジムも、ランニングも続けることが出来なくなって、挙句の果てには帯状疱疹になったり胃腸炎や耳鳴りに悩まされた。どうやっても体調がよくならず、実家もゴタゴタしていて、すっかり弱気になってしまって、「ああ、もう6年目にして心身ともに疲れてしまったのかな。もうお店を続けるのは無理なのかな」と半ば諦めのような気持ちになっていた。
だから6周年を迎えたとき、「よし、お店を辞めたつもりで一ヶ月お休みをとって、物理的に遠い場所へ行こう」と決めた。

旅については、前のエントリーにある通り、刺激も発見もたくさんある時間だった。海外の良さを知り、改めて日本の良さも感じた。国内にいては感じることが出来なかったであろう日本のおかしい部分も、今回たくさん気付くことが出来た。
旅をしている間に取り組みたいと感じたことは、まずはゴミを極力出さないこと。食品も、お店にまつわる備品、そして環境に配慮した思想を持つ企業のものを購入すること。

そして、3年くらい前から考えていた「ひとの暮らしと人生とともにある食卓」をつくっていく時期に入ったと思っている。
それをやるのは東京なのか、地元栃木なのか、また別の土地なのか、まだはっきりと決めていないけれど、
人が小さい頃、大人になってから。おじいちゃんおばあちゃんになってから、絶対に必要なものは食事。食事の時間を豊かにすることこそ、人生の充実になる気がしています。

そこは、「食堂」ではなくて、「家」よりもう少しオープンな場所。「施設や学校」とも違っている。色んな世代が同じ場所に共存していて会話して過ごして、一緒にご飯を食べる、そんな場所。

食事が出来るまでの時間は本当に尊い。食材が出来るまで、収穫するとき、それが調理されるとき、みんなで食卓を囲むとき。何でもない食事の時間にこそ、色々な学びがあると思っている。これまでは、漠然としていた思いを、行動して考えながら、近づいていく一年にしたいと思っています。

こんなに学び多き機会をくださった方には、どれだけ言葉を尽くしても感謝を伝えきれません。本当にありがとうございます。
これからの自分の行動で返していけるよう精進したいと思います。

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