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WEB3とシャアリングエコノミー-平井卓也さん、伊藤穰一さん、山口功作さん、上田 祐司さんパネルディスカッション-

平井卓也さん(初代デジタル大臣)
「新しい資本主義」の中でWEB3をしっかりと位置付けることができました。スタートアップの5ヵ年計画を政府とともに作ろうとしています。ローカルスタートアップの支援のために、スタートアップに発注しやすい基金なども実現しようと考えています。直近は伊藤さんにも来ていただいていますが、WEB3関連の動きが益々激しくなっていく中で、価値のデジタル化が進んでいる。リアル経済の中で、新しい価値を見つけるのがシェアリングエコノミー。これまでは出来なかった価値のデジタル化をブロックチェーンができる。地方を引っ張っていく中で、香川が先頭を走ってもらいたいと考えています。刺激を受けて新しいものを持って帰ってもらえればと思います。

シェアリングエコノミー協会 代表理事 上田 祐司(株式会社ガイアックス 代表執行役社長)
「デジタルに詳しい政治家は珍しい。昔からお世話になっていました。」

伊藤穰一さん
「ちょうど日本に帰ってきたころからWEB3が盛り上がっていた。そのため、podcastingや本などでわかりやすく伝える活動をしている。そもそものアーキテクチャや哲学を変えないといけないので、そういう研究所も作っている。Co-Founderだったデジタルガレージは、WEB2から転換を図ろうとしている。WEB3のファンドも立ち上げようとしている。国のWEB3分野での貢献をしていたりします。

昔はWikiとかCCとかが、昔はシェアリングエコノミーだった。でも、これだけ社会が変わって全く違うものに進化した。」

香川県DXラボフェロー兼CDO補佐官 山口功作さん
「全国でも珍しいDXを推進する施設を作っている。行政と民間がコラボレーションしながら、ギャップを埋めてゴールを目指す取り組みをしている。そういう意味で私はシェアされる側だが、今日はよろしくお願いします。」

上田 祐司さん
「そもそもシェアリングエコノミーとは?」

平井卓也さん
「農業とかは全てシェアリングエコノミーだった。元々やっていたんですね。でも、経済活動だったかというと、そうではなかった。デジタルの社会になって、こういうことをやってほしい、などの要望を情報伝達スピードが劇的に速くなる形で実現した。世の中の需要と供給をマッチングして、実現することができるようになった。

洗濯機でも掃除機でもフル稼働させていることは少ない。医療機器だってそうだ。こういうシェア可能な稼働時間が少ないものをこれまではマッチングできなかったが、これからはマッチングが可能になる。これは日本人には最も向いているビジネスモデルだ。」

上田 祐司さん
「家・駐車場などフル稼働していないものは確かに多いですもんね。生活はどう変わっていきますか?」

伊藤穰一さん
「帰国して思うのは、日本は国がコントロールしている。アメリカだとコミュニティーがやったり、慈善団体が実現していたりする。」

平井卓也さん
「コミュニティーリーダーも高齢化している。また、アメリカには、寄付制度も違うし。」

伊藤穰一さん
「キリスト教の影響もある。お金を持っている人がそれを寄付する文化が元々ある。

民間での感覚に対しては実は米国でも課題だったりする。AirBnBもリードホフマンが投資委員会に出した時、全員が反対した。でも、その投資ファンドの歴史上、一番儲かった。

一方で文化レベルではアメリカでは、みんなで一緒に家を建てるというようなノリがあった。」

山口功作さん
「シェアリングエコノミーは人類に残された最後のフロンティアになるかもしれない。」

上田 祐司さん
「県のお立場から見て、何か思うことはありますか」

山口功作さん
「人口減少していく中で行政の職員の数も減らさないといけない。行政機関そのものが行政サービスを提供することを減らす必要がある。そのためには、必要なデータを民間に渡していくのが大事。」

上田 祐司さん
「デジタル田園都市国家構想については、どのくらい力を入れていますか?」

平井卓也さん
「香川でもデジタル田園都市国家構想の補助金を受けていたりする。国と地方の関係は対立ではない。中央集権か地方分権かではなく、パートナーシップ的な役割だったはずだ。システムは全自治体にある。地域のことは地域で決めて思う方向に持っていくのが正しい。全国一律でやるのはつまらない。デジタル田園都市国家構想は選択肢を増やす取り組み。山古志村ではいきなりNFTを発行した。なんでデジタルにいくのか、を考えるべき。実物経済の限界がきている。金が高くなったと言っても、限度がある。貨幣に交換する価値にしたのは、昔の人が決めた。藩札だってそう。拡大再生産をしていくのに、お金が集まる。そこにお金の行き場がない。

CO2を削減していくとかそういうことも実物経済ではない。デジタルによって信用創造できなかったものができるようになる。バンクレスという銀行口座を使わないのに、生きていく人もいる。こういうのとシェアリングエコノミーとも関係していく。」

伊藤穰一さん
「イーサリアムファンデーションは、人間のいろいろな行動のプロトコルと定義している。FAXはみんなが持っていないと役に立たない。ブロックチェーンもそう。サプライチェーンが書き込めるようになっていく。NFTが全てが同じ規約で書かれているという標準化が大事。全部パブリックチェーンになっていれば、リアルワールドの資産が一つのブロックチェーンで標準化され、誰でも見れて誰でも売れて、同じ土台で競争することができるようになる。

デパ地下で服を買ったのに、それがデパ地下でしか着れない服みたいになっているのが、プライベートチェーン。WEB2企業がそういうのを推進している。そういうなんちゃってWEB3で終わらせないのも大事だと思う。」

山口功作さん
「幸せ像を定義するのが大事。そういう当たり前を作っていくことが重要になる。」

平井卓也さん
「経済がシュリンクしていく中で、デジタルしかない。新しい資本主義では、デジタルを大きな基盤にしている。人のために役に立つことがお金になる時代がやってきた。これから経済成長を目指すならそっちに振るしかない。」

上田 祐司さん
「これからWEB3でどのくらいの市場が生まれるのか?トヨタさんくらい・・・?」

平井卓也さん
「そんな規模ではない。いくらでも作れるわけだし。メタバース空間で使われる靴だってそう。みんなが認めるものがどんどん作られていく。日本のクリエイターは本当に強い。ギャルバースなども世界中から評価されていたりする。価値あるかどうかわからないものは周りが判断してくれるようになっている。」

伊藤穰一さん
「Googleは3万4000倍になっている。こういう世界って、人間が想像しづらい。YouTubeの初期に、YouTubeの動画アップしませんか、と連絡がきた。あの時投資していたらえらいことになっていた。しかも、そういうのに関わっている人は一見すると普通の人だったりした。今WEB3の時代が来て、そういう大チャンスが生まれている。3万倍の世界で戦うか、それともやめるかはあなた次第だ。」

サポートされた費用は、また別のカンファレンス参加費などに当てようと思います。