見出し画像

【予算850億の元バイヤーが解説】ミッションと自分のやるべき事

こんにちはのじです。
(私の記事は #NP企画  で検索できます)

大手ドラッグストアで10年化粧品バイヤー、1年半雑貨のカテゴリーマネージャーをしてました。辞める年は850億の予算を管理してました。

今は化粧品メーカーでマーケティング本部のディレクターやってます。

今回は自分の社内でのミッションとやるべき事についてです。

ミッション(予算)とやること

前職でカテゴリーマネージャーだった時は年間の予算が約850億でした。ざっくり前年比で50億のプラスです。これが私に与えられたミッションです。

これに対してどんな方針で何をやるべきかというのを決めなくてはいけません。

しかも働く時間は限られています。

私が仕事をする上で意識していたのが、自分が1日あたりいくらの仕事をしなくてはいけないかという発想です。

どういう事かというと

年間850億で単純計算

1年365日で年間休日125日とすると
実労働日数は240日

850億を240日で割ると

1日あたり3億5416万

3億5416万を8時間で割ると

1時間4427万の売上の仕事が必要

前年増加分が年間50億の場合

1年365日で年間休日125日とすると
実労働日数は240日

50億を240日で割ると

1日あたり2083万

2083を8時間で割ると

1時間260万増の仕事が必要

つまり

予算のためには1時間4400万の仕事
売上増のためには1時間260万の仕事

をしないといけないという事がわかります。

それが多いか少ないかは別として、それがわかる事で自分がどの規模のどんな仕事をすべきかが見えてきます。これが見えてないと、力をぬいてもいい場所と絶対に力を抜いてはダメな場所を見誤ってしまったり、それがどれだけ意味あるのという仕事に時間かけてしまう事になりかねません。

もちろんこれは考え方としての目安なので、実質毎時間それだけ売上を上げる仕事をするなんて不可能です。ただこの仕事は将来に繋がる仕事なのか、自分にプラスになる仕事なのかを考えながら仕事をするのとそうでないのでは大きく変わって来ます。

管理する数字が大きくなると点の話はあまり意味をなしません。単品で意識するものも数品位です。それよりはカテゴリー全体を動かす施策や新しい取り組み、取引先単位での取り組みの強弱などのもっと大きな枠組みでの方針や施策が必要になります。


逆に言うと点の話はバイヤーに任せないと回りませんしその方がバイヤーもやりやすいはずです。だから自分のやりたい方針に沿って働いてもらうために目指す方向やルール等を決めて事前に共有しておく事が重要になります。

私がマネージャーの時にバイヤーに自分で決めてきた商品をやれと言った事はありません。(新規口座の物は除く)取引先の方が会いに来ても単品に関してはバイヤーが決めた物をバックアップするからまずはバイヤーと決めて欲しいと伝えていました。

その代わりバイヤーには結果がどうなるかは別として自分が決めた物はなぜやりたいのか、どれくらい売るつもりなのかを説明出来るようにしてもらっていました。単品に関して私が意識するのはバイヤー発信で1000万の売上になるものを自分がバックアップして1200万にするにはどうすべきかという点です。

話は少しそれてしまいましたが、行動の前にミッションに対して自分が何をすべきか、どこに時間を使うべきかという発想がざっくりでもあるのとないのでは全然違ってきます。きっと会いたい人も変わって来ます。

私は偉そうに言えるほどいいマネージャーではなかったですが、そこを経験させてもらった事でバイヤーの時にはない考え方や視点を学べたり、経験出来たのはありがたかったなと思います。ただ性格的にもバイヤーの方が圧倒的に楽しかったのは間違いないです。

メーカーに転職後のミッション

去年の10月にメーカーに転職して今はマーケティングや商品企画をさせてもらっています。

入社時に明確にミッションというものは提示されていなくて、会社の風土も数字を強く意識している雰囲気でもなく(ボタン1つで細かい数字の進捗が出てくるツールもない)、最初は以前とのギャップが大きいのに驚きました。

自分としては楽しく自由に働くというのが入社時の優先条件でしたが、給与をもらってる以上は会社にとって雇うメリットを提供しないと多分ダメです。


元マネージャーしての経験や知識、ノウハウやコネクションは他人が何年たっても真似できないとは言え、それが数字にならなければ何の意味もありません。強いて言えばその経験があるから取引先の方から初見で軽くあしらわれにくいという事でしょうか。

自分のミッション

何の目標数値もないと張り合いもないので、一般的に良くいう自分の給与の3倍の利益を稼げば一人前という所を仮で目標にしました。これも会社の規模や待遇、どこの利益を取るかで全然違ってくるので目安みたいなものです。

仮に利益率20%だと1人当たりこんな感じ

年収300万 利益900万 売上4500万
年収500万 利益1500万 売上7500万
年収800万 利益2400万 売上1億2000万
年収1000万 利益3000万 売上1億5000万
年収1500万 利益4500万 売上2億2500万
年収2000万 利益6000万 売上3億

実際は自分で企画して自分で営業行くからもっとハードルは低くなるはずですが厳しい目安としてはこんなものかもしれません。

今は給与で選んで入った会社ではないので全然もらってませんが将来的な事も考えてどう転んでもいいように3億位は作れる力をつけておきたいと思います。ここはヘッドハンティングしてる方にどんなものか詳しくお聞きしたいです笑

仮に年3億とすると1日120万、1時間15万の仕事が必要。1個500円のものだと年60万個売る商品を作る必要あり。めちゃくちゃ大変。

新商品は今日の明日で作れる訳ではないため、作れても1年で数ブランドです。当然全部が商品化する訳ではないのでボツ案も含めていくつもの案を平行して進めておいて、そのうちこれはというものは綿密に計算して売れる確率を高めて当てに行かないといけません。目的は売上を作ることで新商品は手段であって作る事が目的ではないからです。

作ることが目的ではない以上、買ってもらえない商品を作るために時間をかけても意味がありません。つまり買ってもらえる商品を作るためにどうすべきかを考える時間や情報収集が重要で、かけた短時間でも買ってもらえる商品を作る事が正義になります。

例えば、わからない頭で3日間考えて出す答えより、数分で出来ると思うバイヤーさんに電話やメールでどう思うか意見を聞いた方が圧倒的にいい答えがもらえますし、自社の数字の分析を長いことしているよりも数分でも実際の売場で自社と競合品がどんな状態か見た方が本質の課題が見える事も多いです。

要はそこに気づくかどうか、気づいたとしてもそのあと行動に起こせるかが重要という事です。バイヤーも知らない人にわざわざ時間使うほど暇ではないですし、自分にとってプラスになる情報を持ってない人とは必要以上に接点を持とうとはしません。

またバイヤーだけでなく自分が苦手な部分をサポートしてくれたりアドバイスをしてくれる社外の味方を多く持っておくと本当に大きな力になります。

時間をかけるべきはバイヤーやキーマンと対等に話せる知識や情報の取得なのかもしれません。

まとめ

出来ない人の多くは頑張ってないか、頑張り方がまちがっているかと言われます。ミッションから逆算して自分が何をすべきかを考えて、そのために行動するとより結果が出やすいと思います。そのためには業界やその企業がどんな構造なのか、物事が決まっていくのにどんな流れなのか等の先に全体像を見る癖をつけておくと良いですね。

まだまだメーカーとしては駆け出しですが色々勉強して急速に成長していきたいと思います。

参考になったと思う方はフォローやいいねをよろしくお願いします。 また皆さんの記事やツイッター等でシェアして頂けるとありがたいです。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

のじ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?