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難病当事者と考える「合理的配慮」ってなんだろう~もしもお客様が障がいのある方だったら~

難病を患っていたって地域で暮らしている
難病を患っていたって買い物に出かける

もしも、あなたの仕事先に障がいのある方が来たらどうしますか?

-お店の中に入れるかな?
-会話ってできるのかな?
-メニューは見れるかな?
-私はどうすればいいんだろう…
-他のお客さんはどう思っているかな…

このシリーズ(#もしもシリーズ)は、お店の方の目線で「もしもお客様が障がいのある方だったら」という場面を切り取っています。

「合理的配慮」が求められる今、私たちと一緒に考えてみませんか?
もしかしたら、そんなに難しいことではないのかもしれません。


もしもシリーズの目的

  • 難病当事者の地域での暮らし方から合理的配慮の理解を推進することを目指す一般向けコンテンツです。

  • 様々な職業の方が、難病当事者に対してどのような接客をしているかをシリーズ化して発信していきます。

  • 当事者視点ではなく、対応職種の視点で描くことで気軽に目にとめてもらうことを目指します。


Part1について

お店は、高知の食材を扱う、街で人気の小売店。
広いとは言えない店内には、食材やお酒が所狭しと並んでいます。

入口は、人ひとりが通れる一般的な戸に、段差がいくつか。
カウンターの奥には、いつも元気なお母さん。

街に愛されている、昔からあるお店です。

「ありがとうございましたー!」
今日もお母さんの元気な声が聞こえます。

買い物を済ませたお客さんを見送ると、次にやってきたのは、大きな車椅子に乗った方と、もう2人。
この2人はどうやら、車椅子の方の介助者のようです。

「いらっしゃいませ!」

あ、今日は店内に入るみたい。

「お手伝いしますよ」
「よいしょ!はい、もう一回!」
「入れましたー」

「今日は何にします?」

ひらがなが書かれた透明の板を使って話し始める3人組。

手慣れた様子のお母さんと、親し気な3人組は、会話をしながらどんどん買い物を進めていきます。

・・・・・・


合理的配慮とは

2016年に施行された障害者差別解消法は、2021年に改正されました。
この改正のポイントのひとつが、障害者への合理的配慮が、公的機関だけでなく民間事業者にも義務付けられたことです。(2021年から3年以内に施行)

「合理的配慮」とは
・障害のある人が、障害のない人と平等に必要な配慮を受けること
・対応する側に過度な負担とならないこと

参照:障害者権利条約 第2条 「合理的配慮」の定義

場面ごとに「対話」を通して、最も良い配慮の方法を探すことが必要です。

詳しくは、内閣府ホームページをご覧ください。

  • 障害者差別解消法の改正に関するリーフレット

  • 障害者の差別解消に向けた理解促進ポータルサイト

  • 事例データベース

などが掲載されています。

どんなものが差別にあたるの?
(事業者側は)具体的にどんなことをすればいいの?
(障がい当事者側は)どうやって申し出たらいいのかな?

障がい種別に応じた事例なども載っています。
ぜひご覧になってみてください。


助成

もしもシリーズPart1は、
一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会(JPA)
令和4年度難病患者サポ―ト事業

の助成を受けて作成しました。


おわりに

Part1では、

  • どこで:小売店で

  • だれが:大きな車椅子に乗り、体は動かず、介助者と特殊なコミュニケーションをとる方が

  • なにを:食材を

  • どうした:買いに来た

という場面を切り取りました。

ご協力くださった皆さま、ありがとうございました!

2023年度は、また違った場面を切り取りたいと思います。

私を撮影しに来て!という方はご連絡を。
もしかしたらお願いをするかもしれません。


お問い合わせ

NPO法人境を越えて

https://sakaiwokoete.jp/

境を越えては、身体がどんなに不自由でも、その人らしく地域で暮らせるしくみ作りを目指す、障がい当事者と介助者が中心となって活動するNPO法人です。
知ってもらう育てる繋がるという3つの柱を軸に、8つのメインプロジェクトを行っています。
パートナー会員&サポーター会員は、月100円から応援することができます。各SNSも運営しているので、私たちの活動を見る・シェアするだけでも応援になります。
ぜひ応援をよろしくお願いいたします!