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人生をいかに生きるかという基礎工事も必要でしょうか

随分むかしの話になりますが、スカイツリーが出来たとき、テレビ局等でスカイツリーの特集をしていたので、見られた方もおられるでしょう。
私が、もっとも興味を惹かれたものは、当時NHKBSプレミアムで放送していた番組でした。
特に、建物の本体工事の前に行う基礎工事をテーマにした部分でした。
理由は、仕事や企業の成長も、建物と同様に基礎工事が必要だと、日頃から考えているからです。

スカイツリーに限らず、戸建住宅や大小のビルなど、建物には、その建物
を支えていくために、必ず基礎部分が必要です。
前にも書きましたが、私が在籍していた企業が入居していたビルの隣地に、新しくビルが建つことになり、その一部始終を眺めていましたが、基礎工事にかかる時間は、本体工事以上に長い時間をかけて、掘削、基礎の本体工事、埋め戻しと大変大掛かりな工事でした。
それに比べると、建物本体の工事は、あっという間に工事が進んでいくので驚きました。

常々、私は、成長している企業では、そのスタート(起業)において、建物
と同じようにしっかりとした基礎工事がなされているのではないか、と考え
ていました。
番組を見て知りましたが、東京タワーで25メートル程度の深さ、スカイツリーでは50メートルの深さまで掘削して基礎を作ったそうです。
基礎の深さは50メートルですが、スカイツリーの重量は約4万トン、高さは634メートル、それぞれに対応できる基礎工事がなされています。

企業の成長も、個人がおこなう仕事の成長も、スタート時にどれだけ基礎
工事をしっかりとおこなったかで、決まるのかもわかりません。
やはり基礎工事の手抜きをやれば、企業も社員個人も、いずれそのつけが回ってきます。
時間もコスト(投資)もかかるでしょうが、将来の成長に応じた基礎工事をおこなっておきたいものです。
私はこの点で、小学生時代、中学生時代に勉強をさぼってばかりいましたから、本来であれば、その時代に学校で学んでおかなければならなかった基礎知識が身についておらず、今でも苦労しています。

私は、さらに人間自身も、人生をいかに生きるかという基礎工事が必要で
はないか、と考えてきました。
私のように、経済成長率が高かった時代に遭遇した者は、このような「人間
的な視点」を忘れていたように感じています。
私は、ずいぶん年をとって、「人生をいかに生きるかという基礎工事」の勉強をはじめました。
若いころ、このような勉強は、むずかしいことなのかもわかりませんが、それでも若いみなさんは、可能な範囲ではやめに人生のための基礎礎工事をやっておかれたほうがよいと思っています。

そのための書物として、鎌田治毅著「座右の古典」をお奨めします。
先ず、ネット検索や立ち読みでよいので、この本の「まえがき」に目を通して見ることからはじめてみてはいかがでしょうか。
私は、10年ほど前にこの本と出会い、今もこの本を通して学ばせてもらっています。
人間にとってどんなに年齢を重ねたとしても、自分自身で学ぶという努力は、一生続けていかなければならないことかもわかりません。。。

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