見出し画像

春はメジロたちに、さよならする季節

わが家の庭には、しばしば野鳥たちが遊びにきてくれます。
私は福岡で育ちましたが、小学生時代、友だちに連れられて山の中で野鳥を獲るところをみていました。
今では捕獲が禁止されているメジロでした。
おとりになるメジロをかごにいれておびき寄せ、近くの枝に鳥もちをつけてとるのですが、これがそう簡単ではありませんでした。
また、霞網をつかって野鳥を獲るのでしたが、こちらもむずかしく、私はうまくいったところを、一度もみたことはありませんでした。

小学生時代、そもそも野鳥をみる機会は、山の中へ入りこまなければなりませんでしたから、いくまでが容易ではありません。
そのうえ、野鳥をみつけることが、私にはなかなかうまくできませんでした。
友人は、簡単にみつけるのですが。。。
古きよき時代の福岡でさへ、メジロなどの野鳥に出会える機会はそうそう多くはありませんでした。

わが家に住みはじめると、その年の冬、すぐにメジロがやってきました。
私には驚きでした。
小学生時代、ほとんど鳥かごの中で飼われたいたメジロしか知らなかったからです。
興奮しました。
妻にすぐに伝えて、いっしょにメジロの様子をみていました。

私は、さらに驚くことになります。
わが家だけではありませんが、メジロが群れで飛び回っているのです。
このような光景をみたことがない私には、驚きと同時に、感動しかありませんでした。
メジロは、こうやって集団で生活しているのか。。。

メジロ以外にも、しじゅうからやひよどり、来る機会は少ないのですがコゲラがやってきて、きんもくせいの木でドラミングをしたりします。
なかでもしじゅうからは、息子たちが作った巣箱でヒナを育てて、わが家から巣立っていきました。
今、庭に巣箱は置いていないのですが、また巣箱をおいてみようか、と妻が話していましたから、今年は巣箱づくりをする予定です。

大阪出身のある方と話をしていたとき、私が関東は野鳥が多いですね、と話すと、その方も大阪では、こんなに多くの野鳥をみることがない、と言っておられました。
私が、関東には野鳥が多いと感じていたことは、どうもその通りだったようです。
関東平野というのは、豊かな自然に囲まれており、野鳥たちにとっても住みやすい環境なのでしょう。
彼らは、都会の生活にも順応しながら、多くの場所でみることができます。

私にとって彼ら野鳥をみていると、遠い昔、福岡の山の中で遊んだ記憶が蘇り、私を古きよき時代へ引き戻してくれます。
それはまた、私をとても心地よい気持ちにしてくれます。
彼らとの交流も長くなりました。
今では、目と鼻の先まで近寄っても逃げることなく、私たち夫婦を楽しませてくれます。

妻もいつしか、野鳥を友としてくれるようになりました。
ほら、しじゅから、よと。
妻のほうが野鳥をみつけるのが上手です。
私は、なかなか見つけることができず、いつまでも幼いころと同じようにダサい男のまま。。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?