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違和感を感じることは大切です

今でもだが、私は、直感で感じた違和感を大事にしている。
とくに学生から社会人になった直後に感じる違和感は大切だ。
理由は、次のようなことからだ。

①素直な心で物事を見ているので、無意識に良し悪しをつかんでいる可能性   が高い
② 企業活動にとって非常に有益で意味がある事実を見たり、つかんだりして 
  いる可能性がある
③ すぐに解決できなくとも大事にしておく、また自分がそのような環境にあ
  ったら可能な限り正しいと思うやり方で進めていく努力をしておく
④可能な限り他の企業などを観察する
⑤可能な範囲で問題となる事柄について勉強してみる
 
学生生活までは、誰でも比較的真面目な生活をしてきていると思う。
企業へはいっても、なかには学生らしい発想もあるが、経験する範囲が狭いので当り前だ。
新入社員の多くは、大体、まともな考え方をもっていると思う。
理由は、自分のことを振り返り、学生であった自分の息子達をみて、さらに多くの新入社員を見てきたからだ。
そのような感覚をもった人間が、会社へ入社したとき、直感で感じる違和感は大事にして欲しい。
その人がもっている感性(違いがわかるということ)が、嫌な感じ方をした場合は、先ずもって当たっている。

私は、入社時に当り前のように行われていた「毎月末の押し込み販売」に強い違和感をもった。
当該月の目標に達しないため代理店に依頼して目標数字に不足する分の製品を出荷するのである。
当然、納入価格のダンピング交渉が入っていた。
これはまともじゃないと感じて、違和感をずっと大切にしてきた。
運があった。
その後、営業で担当した取引先が仕入に対して厳しい企業であったからだ。
東京営業所で担当した代理店は、押し込みができないまっとうな企業だったこと、福岡営業所でも同様に仕入に関して実需(実際に販売できる数量)以外の納品ができない企業だった。

当然、月初から小売店、スーパーなど販売店で実際に販売できるように、その月に販売可能な実需で出荷するよう販売活動をやってきた。
ソニー子会社へ入社して優れた経営管理を学び、新入社員として在籍していた企業には、当時、多くの課題や問題があることが理解できた。
私の退職後、私が感じていた問題が会社内部で発覚し、多くの社員が処分された、と聞いた。
業務をおこなっていく中で知り合いになる他の企業の社員から、自分が感じている疑問点を確認してみるといい。
経営能力が高い会社か、低い会社かその違いがよくわかる。

取引先における他社比較も有効だ。
AスーパーとBスーパーの仕入形態、契約に基づき契約内容どおり履行しているかどうか。
システムの優劣、社員の能力など手に取るようにわかる。
競合企業だけでなく、観察しておくことで、他社が販売代理店に対してどのような販売活動をしているかが、わかってくる。
月末押し込み販売をやって、月初に返品をするを繰り返しえているなどだが、このような会社はすでになくなった。

現役時代、自分が実際におこないながら確認できた範囲だけだが、比較分析をおこなうことで企業の存亡がある程度わかるようになった。
物事(経営)には、原理原則がある。
なんといっても可能な限り正しいと思うやりかたを通して成果を出しておくことが大事だ。
一度不正なやり方に染まると、感性がなくなる。
すべてが終わる。
何事も最初が肝心だ。

課題(問題)内容が判断できれば、可能な範囲でインターネットや図書館などで勉強しておこう。
そのうち、必ず役にたつ。
人間が企業を運営する以上、企業も完全ではない。
それでも常により良い改善をしようと努力しているか、していないかは格段の差がつく。
可能な限り「Do it Right the First Time」だ。

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