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いまだに「昭和」な県立高校。自分の感覚を鈍らせないで。

4月から長男が県立高校に進学した。

入学してみてビックリ。生徒に対する指導が思ってたより厳しい。

「校則が厳しい」こともだけど、なんとなく全体の雰囲気が生徒をガチガチに「統率」しようという空気で、入学式の日にすでに呆気に取られてしまった。

例えば髪型一つとっても校則で細かーーく規定されている。男子の場合は前髪は眉上、襟足は指で挟んだときに1cm以上はみ出てはいけない、もみあげは耳の穴より長くてはいけない。。。整髪料や染毛、パーマなどもっての外。中学校の時も似たような規定があり厳しいなと思っていたけれど、さらに細かく決められている。

体育の授業では、男子は「おー!」、女子は「はい!」と大きな声で返事をする。声が小さかったら何度もやり直し。先生曰く、「声の大きさは個性ではない。大きい声が出せないなんてあり得ない」だそうだ。

初回の授業では謎の「早着替えダッシュ」もあったそうで。体育館から4階の教室まで5分で着替えて戻ってくる、というのを何往復かさせられたとか。

これら一連のことを、長男自身は半分おもしろがって報告してくれるからまだ救われる。(うちの長男は心臓に毛が生えているタイプ。)だけど、中には心臓がきゅっと締め付けられる思いをしている子もいると思うといたたまれない。

さらにずるいと思うのは、入学式の日にしっかり「牽制」してきたこと。

「いろいろ厳しいことを言うけれど、文句を言いたければまずは従ってから言うように」
「気になる指導があれば申し出てください。ただし、こちらがどんなつもりで言ったのかを想像してから申し出てください」

これじゃカジュアルに話をしに行くこともできない。

学校側としては、高校は義務教育じゃないので合わないならどうぞお好きに、というスタンスなのだろうか。

取り締まることの意味

私は厳しく取り締まること自体が嫌いだ。

そんなに厳しく指導する意味があるの?一定の型に当てはめて、大人が安心したいだけなんじゃないの?と思ってしまう。子供にとっても、自分の頭で考えて判断する機会を奪うことになってしまう気がして怖くなる。本質さえ間違えなければ、あとは自由に考えさせてもいいんじゃないかと思う。

学校って、こんなに窮屈なところだったっけ。

近所の年輩の方と軽く世間話として「校則が厳しくてびっくりしました〜」と話していたら、「厳しくしないとハメを外すから」としれっと言われ、私はそれ以上会話を続けることをやめてしまった。

「取り締まらないとダメになる」=「ベースがダメ人間」ってことだよね?その捉え方って、すごく辛いなぁ。

自分の感覚を鈍らせるな

長男には、「これが世の中のすべてではない」と口をすっぱくして伝えている。国内でも全然違うルールの学校は山ほどあるし、海外を見ればなおさらだ。

実際、25年ほど前に私が通っていた都立高校は、制服がなく私服の学校で、校則は「バイク通学禁止」の一つのみだった。あとは生徒が各々で判断して行動して、回っていた。

都会と田舎の文化の違いもあるかもしれないけど、25年前にできたのだから、今の田舎にもそういう学校があってもいい気がする。あるのかな?ちゃんとリサーチしたわけではないけど、今のところ聞かない。

長男よ、今、違和感を感じているのなら、その感覚を忘れずにいてほしい。外からガチガチに締め付けられないと自分を律せられない人間にはならないで。ちゃんと自分の内側の基準で、自分に誇れる行動をしていってほしい。


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