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Original な人たちの特徴

独創性のある人たちは才能に溢れ、新たな視点を持ち、世の中に新しい風を吹かせているものです。IT業界では言わずと知れたスティーブ・ジョブズは、それまでの概念を覆すデバイスを形にしてきました。オリジナリティーに溢れ、一歩抜きんでた発想をする人たちは、何か共通していることがあるんじゃないか。そんな研究をしていたのが、Adam Grantと呼ばれる心理学者です。

彼はベンチャー企業を設立しようとする学生たちから出資を迫られた際、その学生たちはいつまで経っても会社の基盤であるホームページなどを作成せず、後回しにしていたそう。加えて、会社の成功に自信が持てず、大学卒業後もフルタイムで働かず、兼業を考えていたみたいです。当然、Adamは学生たちの態度に疑問を持ち、出資はしなかったのですが。結果は眼鏡販売のベンチャーとして今では大きな成功を収めているそうです。彼にとっては、成功する可能性が高い学生たちを見抜けなかったことを疑問に思い、彼らのような独創性が高いと言われる人たちの特徴について研究することに至ったそうです。

まず、この事例から分かるように独創的な人はよく「先延ばしにする」そうです。それはなぜか。せっかちな人ほど物事に遡及に取り組み、計画性を持っていち早くミッションを完了させます。生産性の面では有利なのは明らかですが、独創性や新たな知見は生まれにくいと言われています。一方で、締め切りの最後の最後まで先延ばしする人は、ただのサボりですので独創性のかけらもありません。彼らの特徴はその間、ちょうど良い先延ばしが取り組み当初では思いもつかなかった発見やアイディアに繋がり、より良いものづくりにつながるというのです。

ダビンチも天才と言われていますが、あのモナリザを完成するまでに16年もの歳月をかけています。その間、様々な寄り道をして、人体の構造や物理、光の特性などの知識を身につけた結果、傑作の誕生に至ったのです。

もう一つ事例から紹介されていたのは、皆自身の無さがあるということです。私のような凡人でも新たなアイディアや発想は世間体を気にしてとても不安になります。天才と呼ばれる人たちも同じで、たくさんのダメなアイディアを積み重ね、実行し、その結果一握りの成功が生まれている。不安があっても、失敗を重ねても、成功のためのステップだと捉え、諦めないことが必要です。正しい恐れは決して逃げではなく、前に進んでいる証拠とも言えます。そのことを踏まえると、成功は失敗のもとである、とはよく言ったものです。

独創性が求められる職業ばかりではないため、一概に先延ばしが有効であるとは言えませんが、一歩立ち止まって考え直してみる、寝かせてみる、といった一見非効率的な行為が新しいことにつながるのだと学びました。

興味を持たれましたら、ぜひTEDのAdam Grant「独創的な人の驚くべき習慣」をご覧ください。

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