私の履歴書(三村明夫編)も最終盤です

新日本製鉄㈱にインドの鉄鋼企業(ミタル)が敵対的買収の目標にしていると表明した時に三村社長もびっくりしたでしょう。その頃、日本の企業を買収したり、買収した後にバラバラにすることが流行っていたがまさか新日鉄が対象になると思いもしなかった。敵対買収に支援の手を差し伸べるホワイトナイトと言う言葉も流行した。ミタルはターゲットを新日鉄からヨーロッパの鉄鋼企業(社名:アルセロール)に狙いを定めたので三村社長は予防策を練りに練ったようです。住友金属㈱等と緩い連携を意味するソフトアライアンスの手法で乗り切った。当時は日本企業の株主は個人株主が多かったので、ソフトアライアンスが効いたようです。
最後はミタルと新日鉄のトップ同士の真摯な会談が功を奏したようです。

ミタルの会長とのトップ会談で膠着状態を打破す
最後はトップ同士がそれぞれの想いをぶつけ合って膠着状態を打破させた。三村社長の想いは「鉄の再編は産業人の手で推進されなければならない」であり、金の力を振り回せば、息の長い技術開発は顧みられなくなる」でした。

ミタルの会長夫人は親日家で三村さんがインドに行った折、和食でもてなしてくれたそうです。

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