幕末と今の状況に共通点がありそうだ!

山岡荘八著の「吉田松陰〔Ⅰ〕」を再読すると現在の我が国の混迷が理解できる表現が見つかった。徳川家康が戦国時代の戦乱に嫌気がさして欣求浄土を実現させるために様々な規制を設け、士農工商という身分制度を制定したお陰で200数十年間、表面上は平穏な国家が運営出来た。我が国は先の大戦で国土は焦土化し、領土も日本列島に押し込まれた。しかし、ソ連や中華人民共和国との冷戦構造によって米国(英仏も?)の庇護のもと奇跡の経済復興を遂げた。しかし、我が国のアイデンティティを放棄し、米国追従こそが我が国の生きる途と邁進し、「日本人とは何か?」を子供達に伝えることをサボってしまった。英国やフランスが植民地から追い出され、ソ連が崩壊し、中国が中華思想丸出しの戦略に乗り出している今の様子は幕末の外国船の襲来に酷似している。江戸幕府の締め付けで幕府も各藩も軍事力が弱体化し、外国船の襲来に右往左往するばかりです。自民党が「有事、有事」と騒いでも野党の方々は憲法のどこを改正すべきかに想いが至らず、重箱の隅を突っつくだけに終始している。国民も大平楽な夢に酔いしれて、政府や野党に注文を付けることを放棄している。終戦後、GHQの指示で日本国憲法が制定されるも、その後のブラッシュアップを忘れてしまった。自民党の小手先の憲法解釈が度を越して、どこをどう改正するべきかの糸口さえ見つけることが出来ない体たらくです。吉田松陰のように日本国はどうあるべきか、そのために何をすべきかについて血を吐くような大激論をするべきでしょう。トヨタグループでさえ試験データの改ざん等に手を染めるようでは先は無いように思えます。

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