2024年はどんな一年になるのやら?

一冊の本「隔ての島とのはざまで」尾崎元昭著(文芸社)を読んで


この本はハンセン氏病治療に関わった尾崎元昭と言う医師の本です。ハンセン氏病は大変恐れられた病気でした。が原因も判明し、治療薬も見つかったが、多くの患者は人里離れた療養所に隔離させられ、ひどい時は断種手術まで強制された人権侵害の代表選手のようなものでした。
その本の中に『驚異の薬サリドマイド』と言う一節があり、ハンセン氏病と「悪魔の薬」と忌諱された薬サリドマイドとの関係を記述しています。
私が子供の頃、妊娠中にサリドマイドと言う睡眠薬を服用すると四肢に異常を来す子供が生まれました。睡眠薬としては優れていたが四肢の異状を来すことが判明後、投薬禁止の薬となってしまった。痛みに苦しむハンセン氏病の患者に投与すると患部がめきめきと回復することに気付いた医師が慎重に投与した。しかし、投与禁止の薬を患者に投与することは差別につながると公にされてこなかった。
薬と言うものは黒白二面性を持っており、漢方医は患者の様子を視ながら量を加減して行った。それを正しい意味での『さじ加減』と言います。
ところが大川原化工機が製造・販売した粉末乾燥機を生物兵器に転用できると警視庁に密告した人物がいた。特に経済産業省の規制根拠の法律の文言は英文と異なり、どうにでも取れる杜撰なもので「殺菌と滅菌の違い」が不明瞭でした。捜査の過程でその点に疑義を抱いた経済産業省の役人があいまいな言質を警視庁に与えてしまい、約11ヶ月もの長期拘留で命を落とす人まで出てしまった。防衛相医科学大学の学長の発した「殺菌」についてのコメントを正反対のものにすり替えて、逮捕起訴まで持ち込んだのです。
警視庁の職員は誤ったさじ加減を行い、人を一人死に追い込んでしまった。厳しく評価すれば、警視庁職員が殺人罪に問われても良いと私は思います。
安倍政権が『共謀罪』なる法律を作り、実行しなくても罪に問えると言っている。


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