能登半島地震が思い出させる友人のこと

高校2年生の時に出会った友人(緒方好信)は昨年1月に逝去した。高校時代はあまり親しくしていなかったが、社会人になってから付き合いの濃度が濃くなった。彼は「新潟地震の被災地でアパートが多数傾いている写真を見て、それが地盤の液状化によるものだと聞き、地質調査の会社に就職して、世の中の訳立ちたい」と私に話してくれた。私は鉄鋼業のエネルギー部門だったので詳しい話はしていなかった。ある時、「地質調査会社の経営方針に違和感を覚えて、故郷の行橋に戻って地質調査事務所を立ち上げている」と聞かされた。奥様ともども経済的にも苦労されたようですが、奥様が内助の功を発揮し、順調に業績を伸ばしていた。奥様はCAD等も使いこなして友人が技術検討に注力できる環境を整えていた。50歳頃にパーキンソン病を発症したので、奥様の奮闘ぶりに拍車がかかり、その姿に頭が下がりました。分野が異なるので友人の苦労談も理解できない点が多かったが、「トヨタ自動車㈱九州工場(京都郡苅田町)の軟弱地盤で困っていた大手ゼネコンに事務所の名を伏せてバックアップした」と言う話は納得できた。60歳でこの世を去ったもう一人の大親友の後、不自由な身体をおして付き合ってくれた大親友です。もし彼が存命であれば、マヨネーズのような軟弱地盤の辺野古の埋立ても難なく行うことが出来ると確信しています

地盤調査と言えば

名古屋製鉄所在籍中に中部電力㈱が西知多産業道路の下に275kv送電線を通すトンネルを敷設する工事の前に中電からカルバート周辺の地質調査結果と施工方法について説明があった。製鉄所の土建技術Grが無関心だったので私が幹部にも相談せずにokを出した。ただ、カルバートには製鉄所の命綱が通してあり、沈下量の測定を依頼した。命綱は工業用水の配管で製鉄所の死命を握っている。トンネルの完成検査前に「トンネル内部を見学しませんか」と言われるも、お断りした。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?