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決済騒動

決済は契約の翌月末の予定となった。決済までにしなければいけないことは以下の通り。

・SBIネット銀行の振込上限撤廃手続き
・ブロック塀解体の段取り

2ヶ月近くも時間があるため、甘く見ていたのが失敗し、決済の前後で大変な目にあってしまった。

決済前日の深夜徘徊

決済前夜、子供を寝かしつけた後に必要書類の最終チェックをしていた。私としては、不動産屋から渡された必要書類一覧を印刷して土地購入契約の名義人である妻に渡していたので、それを見て準備をしてくれよ、と思っていたのだが、書類を確認しようとせずあれこれ聞いてくる妻にイライラし、プチ喧嘩をしつつ時間を過ごしていた。

まもなく日付が変わろうという時、携帯を見ながら妻が泣きそうな顔をしている。それを見た瞬間、振込上限の手続きに不具合があるんだな、と直感的に気づき、事実、妻の口からそのことが告げられた。同時に、これほど重要なことを他人任せにして、自ら確認していなかったことを反省した。

住信SBIネット銀行では、事前に登録していない振込先に対する1日あたりの振込上限額が1,000万円に制限される。今回の決済金額は1,000万円を超えるため、最悪、決済当日にお金が振り込めない事態が発生してしまう。事情を話して決済の日をずらして貰うことは可能であろうが、出来れば避けたい。決済用に想定していた銀行口座以外の残高を急いで調べ、私自身の事業用口座や法人の口座までも動員すれば、なんとかお金が足りることが判明した。直近で銀行から融資を受けていなければ完全に資金不足だった。

当日、多数の銀行口座から決済資金を振込するのは出来れば避けたいため、せめて2〜3口座に集約すべく、資金移動を行うことに決めた。既に時計の針は深夜1時を指そうとしていた。さっそく二人でコンビニをまわり、数百万円単位でお金を引き出したり預け入れたりする。何か事件が起きていたら、まっさきに事情聴取されるような、怪しい動きをしていた。多額の現金を持って夜の道を歩くため、誰かにつけられていないかビクビクしつつ、挙動不審だったと思う。

決済はなんとか無事に終わった。住信SBIネット銀行は振込後、すぐに反映されたが、楽天銀行は30分くらいかかった。振込後、売り主・買い主が同じ空間で待っているのは気まずいものがあるので、決済手段に住信SBIネット銀行、おすすめである。

ブロック塀解体の段取り

時は少し遡り、決済の1週間前。

購入予定の土地の既存ブロック塀が古く倒壊の危険があったため、決済と同時に解体したいと考えていた。決済日までゆとりがあったためそれに甘え、段取りが遅れに遅れ、業者が決まったのが決済までのこり1週間足らずというギリギリの日。

そこで、ブロック塀を解体した後の隣地境界はどのように確認するのか、という論点が出てきた。専門家に意見を求めたものの、専門用語がたくさん出てきてよく分からない。そもそも専門家と現場の業者が使う言語が異なるのだ。なんとか専門の先生の言うことを解読し、現場の業者に伝え、決めた方針を設計の先生に確認し、という通訳作業を何故か素人の私がやる羽目になった。両者とも「こういうことは本来は不動産屋がやるんですけどね〜」なんて嫌味を言ってくるものの、決済まであと数日という段階では不動産屋にも投げられない。(そもそも明日は水曜日だ)

もっとゆとりをもって段取りをし、不動産屋さんに間に入って貰えればよかったと大いに反省した。結局、解体工事のBeforeAfterの写真を自分で撮影し、後々近隣とトラブルになったとしても証拠として出せるよう工事報告書を自前で作ることで乗り切った。不動産の管理会社で働いていた経験が役に立った。


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