Naoko Takeshita

建築設計などをして暮らしています。

Naoko Takeshita

建築設計などをして暮らしています。

最近の記事

「自分の育て方」を考える

春休みも終わり、新学期のバタバタも落ちついて幸せな日常が戻ってきた。下がり続けていたテンションも、薬の効果か天候や気温のおかげか安定した。 ここ最近はもっと自分に目を向ける時期かもしれないと思い始めた。結果的にではあるけれど、家族にフォーカスしてきた10年間だったことに気がついて、残りの人生は意識的に自分を中心に置くようにしようと考えている。 「迷子」というキーワードが刺さって手に取った『自分を育てる方法』は、①自分を知る②自分を導く③自分を支える、の3ステップで自分の育

    • 心に効いたコト・モノ日記② ~ウェルベックと小川哲のパラレルワールド~

      偶然2冊の小説を同時進行で読んで気になり始めたジャンルがSF(サイエンス・フィクション)です。 同時に読んだ2冊はこちら。 ミシェル・ウェルベックは、初めて読んだ「闘争領域の拡大」文庫版のあとがきに『発表された順に読むのもおすすめ』とあり、2冊目の「素粒子」を購入したものの進まず、2年以上放置しておりました。(ジャンル的にはSFではないと思います) 露骨な表現が多かったりで挫折しかけていたのですが、そこを越えると終盤は圧巻の面白さでした! 話題の小川哲さんを読んでみた

      • 【3】子育てはせつない

        結果的に自分の職業人生にとって出産は大きな転機になった。それは育休後の復職を当たり前に考えていたところを突然クビになったからだ。 勿論、出戻り後は契約社員という形で在籍していた事や担当クライアントからの発注がなくなった事など要因はいくつかあるが、結論としては零細企業の人事など社長の気分ひとつということである。 今となれば、まぁ仕方ない、、、と冷静に振り返ることもできるが、当時は一方的なやり方に本当に腹が立った。 ただ念願の担当案件の後は、目標が再びぼんやりしはじめてもいた

        • 【2】しがない建築士、職業人生を振り返る

          『人生を72歳までとして24時間で考える』という記事を読み、なるほど私がいるのはもう夕方だからなんか元気でないわけだ、と妙に納得した。 この方式だと18歳で起床(am6:00)、27歳で始業(am9:00)となって、個人的体感としてもかなりしっくり来る指標だと思う。 大学卒業から38歳で出産するまでに4つの設計事務所に勤めた。まず新卒で入ったところを2年ほどで衝動的にやめ、無職期間中に資格を取って2つ目の事務所に就職したのがちょうど27歳の時だった。 ここには辞めたり出

        「自分の育て方」を考える

          心に効いたコト・モノ日記① ~ミュージックグッドな映画とサニーディ・サービス~

          話題になっていた「PERFECT DAYS」を観ようと久しぶりに映画館に足を運びました。待ち時間にこれからの上映予定をみると、気になるものが多くて充実のラインナップです。チラシを色々と手に入れてホクホク。 まず「PERFECT DAYS」が曲名だと気づいておらず、こんなに音楽にフォーカスした映画だったのかと驚きました。そして多彩な音楽と絶妙に絡み合って進んでいくストーリー。古い音楽、それを取り巻く諸々、気持ちの良い東京の風景などに無条件で元気をもらいました。音楽が格好いい映

          心に効いたコト・モノ日記① ~ミュージックグッドな映画とサニーディ・サービス~

          【1】老いを想う

          「人生、あと20年くらいなのかも」とふと気づくとともに「いったい自分は何をして生きてきたのだろう」という考えが浮かぶようになった。これが、この時期特有の不調と相まって憂鬱な気分を連れてくるようになったのだ。 母を70歳で見送った時期と前後して、体には微妙な不具合が出てくるようになった。朝起きると腰が痛いし、雨の日の信号や手元の文字は見えにくくなった。そのおかげで自分の死というものを幾分リアルに感じられるようにはなったけれど、人間とは自分が実際に遭遇しないと気づかないことばか

          【1】老いを想う