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5歳のクリスマスのはなし

クリスマスプレゼントの話。

毎年、世の大人たちを東奔西走させているクリスマスプレゼント。
子のリクエストに素直に応えるだけ!で済めばなんてことはないミッションではあるんだが、そう一筋縄では行かないのが常だったりして。

誕生日プレゼントとかって、あくまでも「親からのプレゼント」で。ゆえに、親の意図が見え隠れしても、まぁある程度は仕方がないとは思うわけ。でもサンタさんからのプレゼントは違うじゃない。
子供からしてみたら「良い子にしていたら、願ったプレゼントをくれるかもしれない見もしらぬおじさん」な訳で。そこに親の影がチラついたらなんとなくアカン気がするのですよ。
かと言って出資するのは我々ですので「ちょっとそれは……」というものを贈るのには葛藤が生まれるわけで。難しいよな、クリスマスプレゼント。

……というような話をしたら、同僚には「アホか」と一蹴されたんだが世の中の親御さんたちはそういう事、考えたりしないの?

という余談はさておき。
我が子のこれまでのクリスマスプレゼント変遷はこちら。

0歳:ジェラートピケの、ベビーカーに取り付けられるタイプのおくるみ
1歳:いないいないばあっ!のブロック
2歳:おままごとキッチン
3歳:自転車(ストライダーみたいなやつ)
4歳:バランスボード

ここまで、娘の明確な意思って介在してないのよね。0歳なんて新生児期が明けたばかりのフニャフニャだし、1歳も2歳も3歳も『楽しく遊べそうなもの』『心身の発達に良さそうなもの』という親の主観で選ばれている。
4歳の時は、何かをリクエストしたいが何が良いのかわからん、という娘をふんわりとバランスボードに誘導した。わるいおとな。(言い訳させてもらうと我が家の場合、11月下旬に誕生日があるので、そこでいろんな物欲が満たされたところ、というのもクリスマスプレゼントの難易度を上げるのに一役を買ってるんですよ……)

しかし今年は5歳。しっかり主張をするようになった娘。
様々な事象に対する解像度も爆上がりしているお年頃。
そんな娘が強く要望していたのが“光る靴”。
なんで年頃のキッズってみんな光る靴を履きたがるの?
いや、わかるよ。歩くと光る、楽しいよな。保育園帰りもみんな足元光らせて走り回ってるもんな。光る靴、欲しいよな!
でもね、娘ちゃん。あなた、もう2足持ってるじゃない?煌びやかに光るかわいらしいお靴を。
足は2本しかないんやぞ……。長く履きたいなら今の光る靴たちがサイズアウトした時に買えば良いのではなくて?
という親の意思。
明確に口に出すのは憚られたので、他に欲しいものをヒアリングして、ヒアリング結果をもとにそれらへの欲求が高まるようなプレゼンテーションを実施、光る靴から目を逸らしてもらおうという試みが始まった訳だが。

「何か他に欲しいものないの〜」
「ほしいもの、ない。ファッションドリーマーは誕生日にもらったし……」

という具合で即ゲームセット。
う、羨まし。欲しいもの無いとか、私も言ってみたい(物欲の権化)

そんなやりとりを繰り返すうちに浮上してきた、とあるおもちゃがあった。話題に上る回数も多い。高価すぎもしない。
ゴールが見えた気がした。しかし油断は大敵である。
移り気な幼児、今日欲しいものが明日欲しいとも限らない。
いそいそと準備をして、発注をかけて屋根裏部屋(そんなものはない)に隠したとて、クリスマス前前前夜くらいに全く違うものを空に願う可能性だって大いにある。
特に娘はそのリスクが高そう(移り気)(飽き性)だったので、発注はギリギリまで粘った。
しかし、あまりに粘りすぎるとそもそも市場(Amazon)から消え失せたり、場合によっては着弾がイヴに間に合わなかったりするので、シビアな判断が求められる局面であった。(BGM:プロフェッショナル 仕事の流儀)
それとなく、幾度となく、意思確認をして、サンタにGOを出したのがクリスマス1週間前

イヴの夜はクッキーと牛乳(それは何故かお猪口に注がれた)、トナカイに向けて野菜ジュースをお供えし、眠りについた娘。
(本当はトナカイには生のにんじん1本を献上しようとしていたが、なんとか思いとどまってもらった)

1日分のビタミンを投与されるトナカイ
ちなみに横に添えられているアクセサリーはアドベントカレンダーのもの

お手紙になんて書いてあるか、分かるでしょうか。

「さんたくろうさん らメつきの わみーお ください」

寝る前に急いで書き添えたお手紙。ひらがなの精度が先祖帰りしていてとても可愛い。鏡文字なんて最近減ってきていたはずなのに、連発している。
内容を訳すとこうである。
「サンタ九郎さん。ラメ付きのワミーをください」

5歳女児がご所望のブツがこちら。

6回目のクリスマスプレゼントは、今まで一番お財布に優しかった……。
まぁそのうち「Nintendo Switchが欲しい。有機ELの」って言い出すんでしょうから、来るべき日へ備えておきましょうね……。
届いてから今のところ、ずっと遊んでいます。まだ2日そこらだけど。
長く遊んでくれると良いのだけど。

しかし、娘。
クリスマスは朝から不機嫌で「まだ眠い」「寒いから無理」などと、とてもじゃないけど『一般的に想像されるクリスマスの朝の子ども像』からは遠くかけ離れていた。
わくわくソワソワ、早めに目が覚めてしまって親を叩き起こすなんてこともなく。
プレゼントを目にして歓声をあげるでもなく。
「あ、届いてる」くらいのテンションであった。
なんかそういう、達観しているというか、妙に大人びているとか、子供らしくない反応が多い娘なんだけど育った環境とか、親の人間性とか影響してる?もっと天真爛漫に喜んで欲しいよママは。

そんな感じの5歳のクリスマスの話でした。日記か?日記です。

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