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特別な挫折・後輩へ



みなさんこんばんは。
4年生のノートのトップバッターを務めさせていただく主務の金澤柚希です。

まず初めに日本大学女子サッカー部にかかわる全ての方々に感謝申し上げます。
日頃よりたくさんの応援、本当にありがとうございます。


もう引退間近ですが、最後の大会前にこのノートを通してみなさんに少しでも私という人物を知っていただけたら嬉しいです。

私は基本的に人に興味がなく、全てのことをどうでもいい、なるようになると思っています。なので、感情が無い、冷めてると言われることが多いですが、自分でもびっくりなくらい本当にそうです。いろんなことが基本的に心に響きません。
そして私はとても人見知りで、人との壁が分厚くなかなか心を開けません。ですが心を許した人には24時間時と場を選ばずにふざけ倒してしまうため、高校の友達からは「自分が男だったらお前だけは絶対彼女にしたくない」と言われたり、他の友達からも「横を歩くのが恥ずかしい」と言われることが多いです。

悲しいです。でも楽しいので良いです。

では早速本題に移ります。
このノートでは私の大学サッカーにおける原動力について話したいと思います。
ではどうぞ!






今の私の原動力は「挫折」だ。

私は高校時代、二度全国大会優勝を経験した。
でも、私が立っていたのは、ピッチではなくスタンド。3年間ずーーっと。

落ちこぼれだった。

点をとって、試合に勝ってキラキラしているみんなをただ眺め続けた3年間。

色々なところに遠征に行き楽しそうにお土産話をするみんなの話に耳を塞ぎ続けた3年間。

自分の無力さ、親への申し訳なさで毎日のようにベットで泣いていた3年間。

小学校5年生の頃からずっとディフェンスをしているのに、反省文を提出した日にコーチから「ディフェンスの基礎ができていません。」とだけ返信が来た高校3年生の秋。

最後の選手権の1週間前には、呼び出されたと思えば「根本的なことができていない」とチームを一つ下げられた。


「挫折」この言葉が痛いほど似合う3年間だった。
苦しい、辛い3年間だった。

でもそんな私が高校生活で唯一誇れるものは「やり続ける人でいたこと」だった。

3年間「今日はいいや」と練習前、練習後の自主練をサボったことは今思い返しても本当に1度もないし、「キツイから」と走りやきつい練習で手を抜いたことは1度もない。本当に1度も。
当たり前かもしれないが、これが私が高校3年間で誇れる唯一のことだった。

私はこの挫折を経験をして「努力は報われない」と思った。

しかし、この挫折が今の私の原動力だ。

大学。正直どこでも良かった。だからお父さんが「ここがいいんじゃない⁇」と言っていた"ここ"に来た。

私にはサッカーを続ける理由があった。
それは高校時代、同じ立場を経験し続けた戦友と「大学で必ず見返そう」と誓ったからだ。
ありきたりかもしれないが、この挫折と誓いが大学サッカーの中で私の大切な信念になる。

始まった大学サッカー。

1年生の頃は一切試合に出れなかった。

しかし、2年生の頃から試合に出させてもらえるようになり、チーム初のインカレ出場、そしてインカレベスト8を経験することができた。
まず、ずっと憧れ続けていた全国大会のピッチに自分が立っていることが信じられなかった。そして、初の大舞台、本当に楽しかった。

そして3年生でも同様に試合に出させてもらい、インカレでは昨年より一つ上の順位、ベスト4になることができた。
このインカレでベスト4に残った高校時代の同期は、自分と、あの時一緒に誓った戦友だけだった。

死ぬほど嬉しかった。数々の大学が涙を流していくなか、2人だけ、たった2人だけベスト4に残ることができた。

結果は負けてしまったけど、高校時代の悔しさを少し晴らすことができた気がした。

そして今年。
怪我をして、なかなかうまく復帰できない時期を乗り越えて、また試合に出させてもらえるようになった。

正直、怪我をしている期間みんなのプレーを見て、もう自分のポジションはないと何度も下を向いたし、今のチームに自分が加わってプラスになれる自信がなく、このままいなくなってしまいたいと何度も思った。
でもどんな時も自分を動かすのはあの挫折の日々だった。

そしてこれから迎える最後の大会。
私が経験した挫折の悔しさを晴らすことができる最後の舞台。
もがき苦しみ耐え抜いた3年間の努力の意味を証明できる最後の舞台。
いろいろなことを乗り越えた戦友と誓った最後の舞台。

あの時「努力は報われない」と思った自分に、「まだやめるな、報われる」と教えてあげたい。

だから私は、「日本一になりたい」


そして後輩へ。

こんな私がこのノートに後輩へと書くのは少し意外かもしれませんが伝えさせてください。
私は日大の強さの秘訣は後輩のみんなにあると思います。
日大の後輩は、もうやめときな!って思うくらいストイックな努力家が多くて、ほんとにみんなカッコ良い。
悔しい想いをしても、顔に出さずにチームのために尽くしてくれる。
私が高校の頃、それができていたかと言われるとそうではなかったと思うから、本当にみんなを尊敬しています。
試合に出れない辛さやサッカーができない辛さ、頑張っても報われない辛さを押し殺して、誰よりもチームの準備、片付けを率先してやってくれる後輩、練習前、練習後、自分を追い込む後輩、怪我からなかなか復帰できず苦しい中笑顔で振る舞う後輩、試合に出て、チームのために体を投げ出してプレーしてくれる後輩、私はみんながいるからこそこのチームがあると心の底から思ってます。
私はそんな後輩たちに伝えたいことがあります。
今、結果が出ずに辛くても絶対に辞めないでほしい。
結果が出るのは自分が思ってるよりもずっと先であることを忘れないでほしい。
努力の成果は少しずつ気づくものではなく、目指した場所に辿り着いた時にはじめて気づくものなんだと思います。
自分の描いた場所に行くための道のりは本当に長い。何度も心が折れるけど、折れた心を時間と共に修復してまた歩き出してほしい。
何度つまずいても、やめることだけはしないでほしい。
努力は報われるし、今の頑張りは絶対無駄にならない。
私が経験したから。
高校最後の大会のメンバーから外れたとき、「全部無駄だった、意味がなかった、努力が報われるわけがない」と死ぬほど思った。
でも今私はこうしてピッチに立たせてもらっています。
どうしようもない落ちこぼれでも、こんなふうに試合に出させてもらうことができた。
だから、やめないでほしい。諦めないでほしい。
これがどれほど難しいことかは分かるけど、でも本当に心の底からみんなを応援してます。
時間がかかっても、思いもしないところで自分がしてきた努力の意味を感じる瞬間は必ず来る。
信じてください。
誰も見ていない、意味がなかったと思ってしまうあなたのその努力には必ず意味があるし、どこかで誰かが必ず見ています。

みんなの頑張りや我慢、強さがこのチームを支えてくれていると心の底から思っています。

上からになってしまって申し訳ないけど、これが素敵な素敵な後輩たちに私が伝えたいことです。

指導者の方々や仲間、家族への感謝は引退したら手紙で伝えるのでここには書きません。


本当に長い長い文章になってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。
最後の大会、皆さんの期待に応えられるよう精一杯頑張りますので応援よろしくお願いいたします。

次は、島根国出身の日大のエース小林結奈です。
素の天然で愛されキャラですが、基本的になにを言っているのか分かりません。かと思いきや、頭がよくてかしこいという結構ずるいやつです。
それではまた〜‼︎



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