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ティッセンクルップ・ニューセラの技術で製造する化学品とは?

こんにちは!ティッセンクルップ・ニューセラは、苛性ソーダ、塩素、水素を製造する電解槽を提供しています。あまり聞きなれない化学品ですが、実は私たちの生活になくてはならないモノなのです。そんな化学品を今回ご紹介します。

1. 2つの電解技術

当社は、2つの電解技術を軸に事業を展開しています。

1.食塩電解:

塩水から苛性ソーダ、塩素、水素を製造する技術。
当社は、食塩電解技術で世界シェアNo.1の企業です。

2.アルカリ水電解:

再生可能エネルギーを使いグリーン水素を製造する技術。
当社は、工業規模のグリーン水素製造用電解槽で業界をリードしています。

2.電解技術で製造される化学品

・食塩電解

1.苛性ソーダ(水酸化ナトリウム):

苛性ソーダは、洗剤、石鹸、化学繊維、紙、パルプ製造等に使われます。

身近なところでは、紙おむつや生理用品の吸水剤としても使われています。この吸水剤(吸水性ポリマー)は、苛性ソーダとアクリル酸を混合して製造されます。

意外なところだと、ティッセンクルップ・ニューセラの本社があるドイツが誇るパン“プレッツエル”。本場では、こんがりとした独特な色艶をだすため、なんとプレッツエルを苛性ソーダに浸して焼くんです!苛性ソーダは皮膚に触れると火傷しますが、高温で焼く過程で苛性ソーダは中性塩になるので無害です。日本では苛性ソーダは劇薬扱いで手に入りにくいですが、ドイツの家庭では身近な存在なのかもしれません。

苛性ソーダは他の化学品と混合することで、幅広い産業用基礎化学品を製造することができるのです。

2.塩素:

塩素は、塩化ビニルの原料や漂白・殺菌剤などの原料として使われます。

塩素とエチレンで作られる塩化ビニルは、プラスチックの一種として広く使われています。例えば、ラップフィルムやカバンの合皮素材、エコバッグ、建材、灌漑用配管などにも使われています。

また、水道水は塩素によって消毒されていますよね。日本では水道法によって、塩素消毒が義務づけられているんです!

井戸水や河川水を使っていた時代には、それらの水が原因となるコレラや赤痢といった感染症が流行していました。今は塩素消毒により、水道水からの感染症が発生するリスクを減らすことができるのです。

塩素が世界から無くなったらどうなるか想像すると恐ろしいですよね。塩素も私たちの生活に必要不可欠な化学品なのです。

・アルカリ水電解

1.グリーン水素:

グリーン水素は、再生可能エネルギー由来の電力により水を電気分解することで製造されます。製造、利用時にCO2を排出しない環境にやさしい化学品として世界中で注目を集めています。

グリーン水素は、発電、輸送燃料、エネルギー貯蔵、化学品製造、製鉄など幅広い用途で使うことが検討されています。

最近日本では水素を燃料とするバスが走っていたりと、水素の社会への普及が進んでいます。

グリーン水素は、今後の脱炭素社会を担う重要な化学品となるでしょう。

当社はニッチな化学品を扱う企業のため、あまり皆様の目に触れる機会はないかもしれません。ですが、私たちの生活インフラを支えるために必要不可欠な化学品をつくっているのです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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