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里芋と田芋

この時期、畑では白菜、大根などが育つ。
また里芋は、この10月のお月見でお供えをするように、この頃から収穫期を迎えるそう。
豚汁やけんちん汁などにしても美味しい里芋。
里芋の渡来は奈良時代頃だそう。
元々「いも」は山芋のことを指していたので、区別するために里で作られる「いも」を「里芋」と呼ぶようになったそうだ。
別の歴史では、稲作が始まる以前から(縄文時代から)里芋は中心作物として主食として食べられていたとも言われているようだ。

親芋のまわりに子芋が付くことから、子孫繁栄に繋がるハレの食べ物としてもある。

田芋(ターム)

里芋で思い出すのが、「田芋(ターム)」。
沖縄では、水田で栽培されるので「田芋」と呼ばれる仲間の里芋がいる。
方言で「ターム、ターンム」などと呼ばれている。
沖縄では祝い膳などで出される「田芋揚げ」は砂糖と醤油にを煮詰めたものに、揚げた田芋をからめてあり、とても美味しい。

金武の「長楽」という田芋料理のレストランを思い出す。

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https://www.interlink-okinawa.com/kinta/chouraku.html
「空揚げ」だけでなく、「どぅるわかしー」「むじ汁」「田楽」など田芋のフルコース✨



◇「どぅるわかしー」
田芋と茎、豚肉にしいたけをラードで炒め、豚出汁、塩を加えて練ったもの。

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◇「むじ汁」田芋の茎と豚肉や豆腐などが入った汁。

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田芋のチーズケーキも最高。
去年沖縄へ行ったら、那覇空港にもお店があって嬉しかった。

<田芋の効用>
便秘改善にもいいそう。ただ腫れ物の時に食べると痕が残り治りにくいらしい。
芋茎から出る汁を毒虫にさされたときに塗ると毒消しの効果があるとも言われている。


植え付けから収穫まで一年はかかる田芋。沖縄では季節を問わず年中植え付けされているが、主な収穫期はこれから。(12月~4月頃)
季節の変化が大きい内地(本土)では、山の神が秋まで里にとどまり幸(食べ物)を与えて山へ帰ってゆく。これからは収穫祭の時期。
沖縄でも十五夜での豊年祭を思い出す。
収穫できることを感謝するのは日本らしいな。


【調べてみたいワード】
芋名月、沖縄のハレとケ、沖縄豊年祭


参考:『琉球料理と御火の神様』(樋口初美著)、『沖縄ぬちぐすい事典』(尚弘子監修)


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