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レンタルスペースの利用者にスペースをきれいに利用してもらうには?

レンタルスペースのオーナーさんにとって、利用者の利用後の清掃は大変ですよね。

特にパーティーができるスペースにもなるとスペース内で飲食を伴うのでどうしてもスペースが汚れやすくなりがちだと思います。

そこで今回は、行動経済学の同調効果を利用して、より利用者がスペースをきれいに利用しようという行動を促す方法をご紹介します。

同調効果とは

同調行動(conforming behaviour)
自分の意見や行動を他者に合わせてしまうこと

同調行動は、意識的にする場合もあれば、無意識のうちに行っていることもあります。

特に日本人は「みんなと一緒」だと安心する気質を持っていますよね。

ファッションがわかりやすい例で、「流行に乗り遅れているとは思われたくない」「みんなと同じことをしなくては」といった心理が働いて、流行の服を買ってしまうことも多いではないでしょうか。

また「多くの人が買っているものだから、きっと信頼できる商品なのだろう」と無意識のうちに判断してしまいがちです。

同調行動を利用して、利用者のマナーを向上させるには

この同調行動を利用して、利用者のマナーを向上させる方法は、オーナーの方が利用者に対しては下記2つのアクションを繰り返すというというものです。

①利用者に対して、スペースを利用した感想を紙などに書いてもらう
②それをスペース内の目に入りやすいところに掲示する


この利用者の手書きのメッセージを見ることで、スペースの利用者は過去の利用者がきれいに利用していることを認識し、自分も他の利用者と同じようにきれいに利用しないといけない(汚してしまったとしても次の人がきれいに利用できるようにしよう)という心理が働きやすくなります。

また、自分も次の利用者に対するメッセージを書く当事者に変わるので、自然とスペースでのポジティブな体験を書こうという気持ちにもなりますよね。

さらに、オーナーの方が利用者に対して手書きのメッセージを書いてスペースに置いておくことで、利用者が退出時にメッセージを書いてもらいやすくなるのではないでしょうか。

これは、実際に取り組まれているレンタルスペースのオーナーさんから聞いたことで、そのスペースの利用者は比較的きれいにスペースを利用しているそうなので、実際に一定の効果があることがわかっています。


3回目の緊急事態宣言で多くの人が外出してしまったのはなぜか

さて、本日3回目の緊急事態宣言の延長が決まりましたね。

GW期間にあわせて出された緊急事態宣言ですが、連日テレビのニュースなどで、緊急事態宣言の期間中にもかかわらず街に人がたくさんいる映像が流れているのを見た人も多いのではないでしょうか。

実は今回の緊急事態宣言期間中に多くの人が外出してしまった原因の1つに、同調行動が働いているのではないかと考えています。

ちょうど1年前の1回目の緊急事態宣言の時、ほとんどの人が新型コロナウイルスに対する不安感もあり、街から人が消えたというような報道もされていました。

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僕も当時は人通りのなくなった渋谷や銀座の街がとても印象的だったのを今でも覚えています。

もちろん、新型コロナウイルスの怖さもあったとは思いますが、テレビや新聞で、街にほとんど人がいない映像を見て、多くの人が「自分だけ外出するのはやめておこうかな」という同調行動の心理が自然と働いていたのだと思います。

それと比べると、今回多くのマスコミが、緊急事態宣言期間中にもかかわらず多くの人が外出しているという報道をしてしまいました。

恐らくそうした報道を見た人の多くが「他の人も外出しているのだから自分も大丈夫だろう」という気持ちになってしまったではないかと考えています。


最後に、いつも読んでくださりありがとうございます。


緊急事態宣言の延長で、自宅で過ごす時間が増えるかと思いますが、自分なりにインプットを続けながら、少しでもレンタルスペース運営の参考になるような情報を発信していきたいと思います。

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