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永遠を駆け抜ける一瞬のflying


Amazonプライムに加入して約1ヶ月。
元々ゆっくりアニメや映画を観る時間は無いのでややお金の無駄に感じてしまうのだが、それでも家に居ながらボタンひとつでいつでも手軽に視聴出来てしまう便利さは今となっては手放せない。
先日、時間が出来たので映画の『シティ・オブ・エンジェル』を観た。
観たことはあるけれどそれも遥か昔なので記憶が曖昧。
せっかく家で観れるのだし久しぶりに観てみることに。Amazonプライムさまさま。

もう一度観た理由としては、GARNET CROWの6枚目のシングル『flying』のモチーフになっている作品だからである。
noteに書くネタになるかなと思って。

個人的に『flying』はGARNET CROWのシングル曲の中では1.2を争うくらいに大好き。
サビの突き抜けるような力強い歌声と、その裏で合わさる美しいコーラスがやみつきになる。
ライブDVD観てる時も『flying』の順番がくるとイントロでぶわーーっと鳥肌が立って、間奏からラスサビへの高揚感が半端じゃない。
Finalライブでの演奏ではそれまでステージの上の方に立っていたゆりっぺが『flying』の間奏でゆっくりと客席側に向かって歩いてくるのだが、その時の後ろからの煽りアングルのカメラワークがカッコよすぎてゆりっぺの凛々しさがより際立つ。
何回目だこの話。Twitterとキャスで散々してる。


そんな『flying』のモチーフとなった映画『シティ・オブ・エンジェル』は1998年に日本で公開されたアメリカ映画。(AZUKIさんフランス映画とアメリカ映画すきね……)
若き日のニコラス・ケイジとメグ・ライアンがメインで出演している


以下簡単なあらすじ抜粋。

天使のセスは死者の魂を天国に導く役目を担っている。
そんな彼がある日、人間の医師マギーに恋をしてしまう。
しかし、天使である彼は、視覚、嗅覚、味覚、触覚などの感覚が備わっていないため、彼女を抱きしめることも出来ない。
そして思い悩んだ末、永遠の命を犠牲にして天使から人間になることを決意。

天使のセス役がニコラス・ケイジで、医師のマギー役がメグ・ライアン。

内容はあらすじの通りで、歳をとらない永遠の命を持つセスは人間の女性医師マギーに恋をしたことをきっかけに自分も人間になることを決意。
天使が人間になる唯一の方法は、高い場所から地面に向かって飛び降りること。
ここが恐らく「夢見る様に堕ちてゆくの」「羽ばたきながら堕ちてゆくの」だろうか。

そしてマギーと結ばれるために永遠の命を投げ捨てて天使から人間になったセスは、天使の時には備わっていなかった人間としての五感も手に入れることになる。
ちなみに天使の時にも視覚はあったが色覚は無く、人間になったことで初めてモノクロの世界から抜け出す。

結末は一応ネタバレを考慮して伏せておくが、やっぱり何度観ても「おい……」となる。つら。
そしてセスの同僚天使のカシエルがいい味出してる。おいしい役どころ。君には泣かされたよ。

そんな『シティ・オブ・エンジェル』がモチーフとなった『flying』だが、ガネクラ全員ご存知の通りこの曲は『テイルズオブエターニア』というゲームの主題歌にもなっている。

これ私のすきなゲームね。


『シティ・オブ・エンジェル』『テイルズオブエターニア』、この2つは残念ながら何も関係が無い。
物語の重要人物が空から落ちてくるってことぐらいしか共通点がない。

そう、『テイルズオブエターニア』は作品とは全く関係ない映画がモチーフの『flying』という楽曲が主題歌になった極めて珍しいパターンのゲームなのだ。

(決戦前のキールとメルディの会話で流れるflyingのアレンジBGM大好きだけど)

...........

さて、ここまで書いたところで『シティ・オブ・エンジェル』の主人公である天使のセスについてもう一度振り返ってみる。

天使から人間になることで永遠の命を捨て、人間と同じ寿命になる。
五感を手に入れる。
高いところから地上に舞い降りる。
天使から人間へと再生する。

……なんか太文字のところ、見たことあるワードが並んでる気がする。

これらのワードが歌詞中に登場する楽曲は、GARNET CROWの3枚目のオリジナルアルバム『Crystallize 〜君という光〜』に収録されている『永遠を駆け抜ける一瞬の僕ら』ということに勘のいいガネクラならもう気付いていると思う。

(余談だが、このジャケット撮影の時の岡本さん体調めちゃくちゃ悪かったらしい……( ; _ ; ))


というわけでここから『永遠を駆け抜ける一瞬の僕ら』の話に切り替えていく。

『永遠を駆け抜ける一瞬の僕ら』について。

この曲はどこか異国情緒漂う爽快なイントロが特徴的で、古井さんとミゲル氏のタッグで編曲されている。
編曲にミゲル氏が関わっている数少ない楽曲のひとつだ。
まったりとしたミドルテンポで穏やかな雰囲気のこの曲は、アルバムでは次曲から始まるダークな楽曲群に備えてのほっと一息といったところだろうか。

この『永遠を駆け抜ける一瞬の僕ら』にもモチーフとなった映画が存在する。
それが1987年に公開された『ベルリン・天使の詩』である。


では何故『永遠を駆け抜ける一瞬の僕ら』の歌詞に『シティ・オブ・エンジェル』のワードが登場するのか。

結論から言うと、『ベルリン・天使の詩』のリメイク映画が『シティ・オブ・エンジェル』だからである。


つまり、『シティ・オブ・エンジェル』の原作が『ベルリン・天使の詩』となる。

以下『ベルリン・天使の詩』の簡単なあらすじを抜粋。

守護天使ダミエル(ブルーノ・ガンツ)は、長い歴史を天使として見届け、人間のあらゆるドラマを寄り添うように見守った。だが、親友カシエル(オットー・ザンダー)に「永遠の生命を放棄し、人間になりたい」と打ち明ける。
やがて、サーカスの空中ブランコ乗りであるマリオン(ソルヴェーグ・ドマルタン)に想いを寄せるダミエルは、ついに「壁」を境に東西に隔てられた街「ベルリン」に降り立つ。

『シティ・オブ・エンジェル』では女性医師だったヒロインは、原作ではサーカス団員。
舞台はアメリカではなくベルリン、等の相違点はあるが、大まかなあらすじは大体同じ。

五感を持たない天使が人間へと生まれ変わってからは、今まで見慣れていた町も「まるで異国の知らない場所」へ来たような気持ちになるのかもしれない。
それまでモノクロに見えていた視界も鮮烈なカラーに彩られるのだから。
きっと「洪水みたいに溢れてくる五感(きもち)」とはこのこと。
「舞い降りた地上は爽快な深いブルー」に見えたのだろう。
「君のいる景色にいつまでも並んでいたい」は人間に恋した天使の気持ち。
そして人間の命は寿命の無い天使とは違い有限である。
いつか終わりゆく脆く儚いもの、そんなところが余計に愛しく感じてしまう。
それが「目の前の愛しいもの ハジケて消えそうでそんなとこ偉大(すき)」だろうか。

『永遠を駆け抜ける一瞬の僕ら』は、永遠の命を捨てて人間としての生を手に入れた天使視点の曲ということに気付かされる。


まとめ

『flying』のモチーフが映画『シティ・オブ・エンジェル』

『永遠を駆け抜ける一瞬の僕ら』のモチーフが映画『ベルリン・天使の詩』

『シティ・オブ・エンジェル』の原作が『ベルリン・天使の詩』

つまり『flying』と『永遠を駆け抜ける一瞬の僕ら』は兄弟のような関係の楽曲なのかもしれない。(noteタイトルの伏線回収。笑)

それにしても、原作版の映画もリメイク版の映画もどちらも歌詞のモチーフとして引用するなんて、AZUKIさんよっぽどこの映画のことが好きなのかなぁ……。

おわり˙˚ʚ✞ɞ˚˙


いつになく読みにくい文章。


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