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Fikaしよう! スウェーデンのスイーツ

今回はFika文化の短い説明と、私が好きな甘いものについて書こうと思う。
皆さんは ”Fika(フィーカと発音)” をご存知だろうか。ガイドブックやウェブ上のどこかで目にされたことがあるかもしれない。

Fikaとは?

”Ska vi fika?” 「フィーカしましょうか?」
”Fikapaus ” 「フィーカ休憩」

のように使われる。大体の意味は、コーヒーや紅茶を飲みながらKanelbulle(シナモンロール)やKardemummabulle(カルダモンロール)などのFikabröd(フィーカパン)や、クッキーなどを食べ、同僚、家族、友人などとともに休憩や一緒に過ごす時間を楽しむことである。
また、家に人を招く時に7種類のクッキーを用意する伝統もある。7つ以上だと高慢、7つ以下だとけちだと思われ、7つがちょうど良いとされていたようである。現代においてそのように考える人は少数派かもしれない。7種類も作るのは大変だ。

私が毎日少なくない量の濃いコーヒーを飲む習慣がついたのはこの国にきてからだ。スウェーデン人は結構濃いコーヒーを好む。私が以前通っていた学校でもそうだったが、現在の職場でも午前中と午後の2回必ずfikaをする。
会議とfikaが一緒になっていることもある。Fikaにはお菓子が付き物だったが、最近は私を含め同僚たちも皆健康志向になってきて、甘いものの代わりに果物に置き換わってきている。


シナモンロールとカルダモンロール

Fikabröd(フィーカパン)

代表格はやはりKanelbulle(シナモンロール)。
材料は小麦粉、シナモン、砂糖、牛乳、イースト
シナモンの代わりにカルダモンを使えばkardemummabulle(カルダモンロール)になり、こちらも一般的。どちらも甘い上に結構ボリュームがあり、少し無理をしてひとつ食べてしまってから後悔するの繰り返しである。家で作る場合は砂糖の分量は減らす。


ナッツ&クランベリートスカ

Toscakaka(トスカカーカ)
表面がサクサクで中はしっとりなのが特徴。土台の部分はアーモンド粉か挽いたアーモンドで作られる。トッピングは刻んだアーモンドが上にかかっている。名前の由来については諸説あるようだ。プッチーニのオペラ ”トスカ” から来ている、またはスペイン語で¨粗い¨という意味がトッピングの部分のことである、とか。

左からクロワッサンセムラ、ミニセムラ、大きいセムラ
バニラセムラと通常のセムラ

Semla(セムラ)
私の好きな甘いものの一つである。スウェーデンでは、一般的にFettisdagen(直訳すると脂肪の火曜日)に食べられるが、この日はキリスト教では告解の火曜日と言い、元々は四旬節前の断食に入る前に食べられていたそうだ。昔は知らないが、今は1月からお店でよく見かけるようになる。

  • 通常のセムラはパンの上部を切り取り、中身は一部くり抜いてアーモンドペースト、牛乳と混ぜたものを入れ戻し、その上にホイップした生クリーム、切り取った蓋をのせ、粉砂糖をかける。

  • バニラセムラはアーモンドペーストの代わりにバニラクリームが入っている。これも美味しいのだ。

上記のクロワッサンセムラも普通じゃないセムラの一つだが、パン屋さんやカフェでは毎年様々な一工夫凝らしたセムラも売り出されている。
どこのセムラも結構な大きさなので、大きすぎると思う場合はミニセムラを買うのも手だ。

Tårta(ケーキ)

プリンセストルタ


Prinsestårta(プリンセストルタ)

誕生日や祝祭の日における定番のケーキ。緑のマジパンに包まれた中身はスポンジケーキの上にバニラクリーム、ラズベリージャム、生クリームが重なっている。私はマジパンが得意ではないので剥がして食べる。


Budapestrulle 写真はswedishspoonより

Budapestrulle(ブダペスト巻😅)

日本語にすると寿司を連想させそうだ。ブダペストロールの方が良いかもしれない。これはスウェーデンのヴェトランダ出身のイングヴァル・ストリドというパティシエが作り出したそうだ。彼は色々な国を旅して、特にハンガリーのブダペストが気に入り、その名前をつけたそうだ。それだけのようだ。
トスカといいブダペストといい、思わせぶりな名前である。
オーブンでヘーゼルナッツ入りメレンゲを焼き、生クリーム、缶詰のみかん、アプリコットなどの果物を一緒に巻きこむ。私はこれが結構好きだ。


まとめ
種類は豊富にあるのだが、今回は私が好きな幾つかに焦点を当ててまとめた。スウェーデンのお菓子やケーキ類は美味しいと思う。ただ日本人の口には時折少し甘すぎると感じることもあり、また大きさも気になる。しかし私の場合、その大きなサイズにより満足度が上がることがあるのも事実である。自宅で作るときには砂糖を控えめに調整するなど工夫次第でより健康的に美味しく楽しむことができるのだ。


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