見出し画像

アメリカ理系Ph.D.取得者、日本人は大激減、中国人、インド人、韓国人、台湾人は大激増 ・・・Survey Earned Doctrates調査

US Doctorates Awards(Survey Earned Doctrates)と称するサイトは、1958年~2020年までのアメリカにおける博士号取得者数の変遷を示しています。1958年には約10,000人位でしたが、2020年には5倍の55,283 人に上昇しています。毎年3.1%づつ上昇してきましたが、2019年55,283人をピークにやや減少している様です。

この調査はまたいわゆる理系S&E(Science and Engineering )といわゆる文系non-S&Eのデータも取っています。1958年S&E博士号取得者は約5,000人でしたが2020 年には約43,000人にまで上昇しています。約8.2倍です。他方、文系non-S&Eは1958年約2,500人で1,976年に約9, 000 人をマークしたのをピークに横這い状態で2020年には7,000人と伸び悩んでいます。理系と文系とでは約6倍の違いがあります。但し、理系も伸びは鈍化しており2019から2020では減少しています。

2000年以降の理系S&EのPh.D.取得者のアメリカの市民権または永住権保有者と外国人を比較すると、前者は2000年約18,000人から2020年約20,000人に伸びていますが、後者外国人は2000年約8,000人から2020年約16,000人と2倍に増えています。しかも、前者は2019年約26,000人をピークに2020年では減少していますが、外国人は上昇し続けています。

その中には日本人も含まれるのですが、2010年から2020年までの統計を見ると、総計177,454人の外国人E&S理系Ph.D取得者の内7割は、

中国約53,000人
インド約22,2500人
韓国10,000人
台湾約6,000人
イラン約7,000人
トルコ約4,000人
カナダ約3,000人
サウジアラビア約2,000人
タイ約2,000人
メキシコ約1,700人

の10か国で占められるとのことです。日本はその他です。中国、インド、韓国は全Ph.D.取得者の内7割から9割が理系に集中しているとのこと。

日本の大学の理系学部は世界的なレベルにあるので他のヨーロッパ諸国と同じように、アメリカの大学でPh.D.を取る必要がないのかもしれません。しかし、世界トップとなると例えば医学やAIなどアメリカの大学が他の先進国を凌駕しています。S&Eのわかりやすい指標にノーベル賞があります。歴代のノーベル賞受賞者の数だけ見ても明らかです。文学賞、経済学賞、平和賞を除く大部分がS&E分野での受賞です。

By Born Country(産まれた国別):

292 USA
90 United Kingdom
67 Germany
58 France
30 Sweden
28 Japan
21 Canada
19 Switzerland

アメリカがダントツの1位です。日本人受賞者の先生方も多くがアメリカの大学で学ばれたことにも注目です。今回のこのデータから読み取れるのは、30年後の日本から今までと同じようにこうした世界的な賞の受賞者が輩出できるかどうかです。皆さんはどうお考えですか?








サポートいただけるととても嬉しいです。幼稚園児から社会人まで英語が好きになるよう相談を受けています。いただいたサポートはその為に使わせていただきます。