午後になっても快晴が続いていた。曇りがちなこの夏を思い出すと本当にありがたい気持ちになる。峠下の俯瞰から同業者とともに直滑降で降り、態勢を立て直してから、先ほどロケハンしたばかりの「萌の丘」に再び向かうことにした。

萌の丘はこの時間がベストコンディション。側面いっぱいに陽の光を浴びた列車が撮れるはずだ。先行の54もしっかりとギラリを頂戴して戦果上々。本命のヨンマルも、奥の三角山（坊主山というらしい）をアクセントに一枚と、田園地帯を走る姿を一枚。線路が見える場所が複数あると、絵数が稼げてお得な気分になるね。

これで留萌線パートは終わり。急いで旭川に戻り宗谷線パートへ入る。途中、一応確認した大雪山系バックの撮影地を見てみると、夏の割にはヌケが良く山の姿が見えていた。ならばここの方が良いでしょう！と三脚を据えることにした。ご一緒した長崎からの同業者の方に「YC1よりマシ」との名言を頂いたH100のギラリを撮りつつ、本命のシャッターをパシャリ。鳥さんの乱入はあったがこれは仕方ない。ツートンが派手なので良しとしよう。

団臨が名寄から帰ってくるまでは少し時間があるので、大雪3号を仕留めることにした。新特急色ではないが、稲穂とキハ183を撮れるのも今年が最後。もはや「一応」の代名詞になりつつあるH100を抑え、本命たる特急の登場。背景の大雪山系、色付いた稲穂、そして夕陽に照らされるキハ183。これは、良い。

最後は朝も行った国道沿いから撮り下ろす場所へ。日が沈んだ後の時間狙いだったものの、案外日の入り場所が北に寄っていた。とはいえ窓明かりが漏れる車両は絵になる。とはいえもう少し露出を稼ぎたかった気もするが……。

旭川に戻りながらふと思いつき調べると、オホーツク4号のキロが新特急色であるとの情報を見つけた。時間的には当麻あたりでなら間に合いそう。結局ほとんど撮れていない新特急色。せっかくならカットを稼ぎたい！と猛ダッシュで沿線の踏切へ。少し流しすぎたかもしれないが、いい色合いが出てくれた。