見出し画像

2022.05.16〜17 石北本線①

人は時に大きなミスをする。大型連休から走り始めた新特急色のキハ183系。撮らない選択肢がないのは自明である。運用を読むと、この日はオホーツク2号と3号、翌17日が大雪2号・1号・オホーツク4号の順で充当される。平日の連休はレア。昼過ぎに特急で旭川に向かい、レンタカーで移動、17日の特急大雪をメインディッシュにする計画であった。しかし17日は火曜日。需要減少に伴う運休日であることを失念していたのだ。気がついたのは特急ライラックの車中。すでに後戻りはできない状態だった。

2205石北001
2022.05.16 当麻〜伊香牛
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

こういう時、天気だけは励ましてくれたりする。新特急色を撮りたいのはやまやまだが、この日の大雪3号は当然通常の塗装。まずは景気づけにと当麻の水田の中を走る特急を、大雪山系の山バックで抑えておく。幾度となく撮った新緑のキハ183だが、ラストイヤーの可能性を考えると、撮っておくに越したことはない。


2205石北002
2022.05.16 瀬戸瀬〜遠軽
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
2205石北004
2022.05.16 遠軽駅
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
2205石北005
2022.05.16 遠軽〜安国
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

そのまま旭川紋別道を東に向かっていると、ふと先程の大雪を追い抜いていたことに気がついた。であればせっかくだし、遠軽の瞰望岩に上ってしまおう。日の長いこの季節なら、19時であっても暮れかけの写真が撮れるだろうとの目論見だ。刻々と変わる露出と向き合い、夏の訪れを感じる夕暮れとなった。


2205石北006
2022.05.16 瀬戸瀬〜遠軽
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

大雪3号は、安国でオホーツク4号と離合する。つまり、瞰望岩から遠軽駅手前の跨線橋まで降りてくると、ちょうどよく間に合う。この時間になるともう塗装もへったくれもないので、新しいオホーツク幕が狙いになるのだが、この暗さでの絵幕は逆に明るすぎて難しい。もっと練習しないとな……。


2205石北007
2022.05.16 端野〜緋牛内
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II(コンポジット合成)
2205石北008
2022.05.16 端野〜緋牛内
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

本命の新特急色オホーツク3号。安牌を狙うなら遠軽駅の折返しを撮ればいいが、この日は運良く満月。夜戦でも心ばかりの露出が稼げる好コンディションである。緋牛内の農道に三脚を構え、踏切のかすかな明かりに賭けることにした。直前の普通列車はコンポジット合成で明るくできるよう調整し、本命の新特急色が登場。これは闇に浮かぶほうがカッコいいように感じたものの、暗いと色合いを表現するのは難しいものだとも強く感じる結果となった。