短歌まとめ2016_1_ベビーカステラ 21首
サイテーと言われた意味を5年程経ってわかって凹んだりする
永遠に割れ続けてる皿の音みたいにずっとうるさい心
魂のかけらのように散らばったポテトのLに忙しい鳩
外人に言った駄洒落を丁寧にどう笑うのか訳されている
8割はうしろめたさでできていて残り2割はよくわからない
真アジとか真イワシとかと同一の世界に生きる真人間です
ゆっくりと自殺するような日々ですがヘルシアとかも飲んだりはする
から揚げとポテトフライが好物と思われており少し遺憾だ
うちあげが叙々苑だって知ってたらベビーカステラなんか食うかよ
ラーメンにお湯をいれます速達が届いたけれどあとであけます
バランスが良くないなりのバランスで奇跡のように保たれている
今しがた割れたばかりの風船のとむらいみたくしずかな空気
通話中 ねむけ覚ましのらくがきの世界が完成しつつある夜
レッチリが来なかったあの春の日のきみの写真を残すガラケー
終末を予感するような夕焼けの西日の部屋で食べたピザーラ
手袋でつくったうさぎ忘れられうさぎのままで春をむかえた
色あせた栞がわりのレシートが語るその日のメニューはカレー
死神に憑かれた時に見るために娘と撮った変顔.jpg
地下鉄でからんできたサラリーマンのズボンの丈がすごく短い
いちにちの終わりがみちたバスタブにしずんで僕も液体になる
思い出のねむたいとこにいるきみに何をつたえたかったか忘れた
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2016.1〜3月ごろ、本当に初期のものです。
※引用などよろしければご自由にどうぞ
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