見出し画像

看護師が撮って出しエンドロール~早く出たせい?早く出たお蔭?

カメラの電池を取りに車で50分ほどの時間をかけて自宅に帰ってきた私達。車を降り、自宅に駆け込む。どうか間に合いますように。祈る私。

見つけた。コンセントの横で光る充電完了の合図。急いで電池を回収し、充電器も念のため持って、朝から履き忘れていたスーツのズボンを履いて家を出た。

また、式場まで車を走らせる。順調だ。なんとか式開始の15分前位には着きそうだ。こうなると、逆になぜそんなに早く集合していたのか、15分前に着く位で丁度いいんじゃないか。くそう、ほんとだったらあと1時間位寝れてたんじゃないか?あんなに早起きする必要なかったんじゃないか。いや、待てよ、あと1時間寝てたら電池とスーツのズボン忘れたまま式を迎えるところだったぞ。早起きして良かった。早起きは三文の得や!・・・いや、待てよ、もっと朝ゆっくり準備してたら電池忘れなかったんじゃないか?くそう、父親があんなに早く出るなんて言わなければ・・・大体、父親はいつもそうだ。無駄に朝が早い。もっとゆっくり暮らせないのか。本当に、いつもいつも・・・

そこで父親から着信が来る。運転中の私に代わり従兄弟が叫ぶ。

従兄弟「なんであんなに早く起きる必要があったんだ!!!!」

 父親「!!!???」



さすがにそんな理不尽な逆ギレなどは無い。あったのは父親からの神の如き提案だ。

「この、一眼レフで化粧してるとこ撮っておくか?」

そうか、一眼レフのムービー機能で撮って置いてもらえばよかったのか。サンキュー父さん、そしてサンキュー界王様。

「あ、じゃあ頼む」

「わかった。で、どうすれば撮れるの?」

「えーとなんかまず電源入れて、そんでさ、ダイアルみたいなのついてるとこにレバーみたいなのあるでしょ。それ引いて・・・」

「ん?ダイアル?レバー?」

「カメラの上部の右のとこにくるくる回るダイアルがついてるでしょ。そこの横にレバーもあるでしょ。」

「ん?ダイアル?レバー?」

「いや、あの、なんて言ったらいいかな、うーん、ダイアルとレバー以外に言い方あるかな」

「ん?ダイアル?レバー?」

「おめーそれしかしゃべれなくなったのかよ!」

で、断念。まあ、仕方ない。ダイアルとレバーのあと赤いボタン押してもらってレンズ回してピント合わせてもらう説明してたら、式場に着いてしまう。会場まで後30分。「ちょっと待て、第4話が終わる時点でまだ式場に着いてないぞ・・・これ、短気連載のはずだろ・・・」私はそう呟いた。


教訓

「電話で機械の説明するのはむずかしい。」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?