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スピノザに入門するための道

事物について何かを肯定したり否定したりするのはわれわれではない。
事物自身である。

『短論文』第2部第16章

スピノザは「人間的な語り方」を嫌っていた。

しかし、この問題については、もし私に命がありましたら、
たぶんそのうち、もっと明瞭に貴下とお話しできるでしょう。

書簡83

スピノザにとって著述という作業は最高度の明晰性を不断に追及することだったのである。

大丈夫、失うものなどはじめからなにもない。
さぁ、はじめよう。

↑もっとも手に取りやすいスピノザの入門書。まずはスピノザ自身の言っていることを知らなければ意味がない。

↑実体・属性・様態ということばをより明晰に理解しよう。

↑迷信抜きの生い立ちや時代背景、すべての著書を扱った格好の入門書。少し難易度は上がるが、上記の2冊を読んでいれば大丈夫。

↑『エチカ』の研究書。難易度は高いが、基本が抑えていれば大丈夫。

↑デカルト主義者とスピノザや当時のオランダの情勢など大変勉強になる。

↑スピノザ研究の重鎮たちによる論文集。政治学を考える上での必読書。

↑同時代人たちとの関連も見過ごせない。

↑とにかく勉強になる。

↑表紙は可愛いが…ここまできたあなたなら大丈夫。

↑ドゥルーズの用語を把握していないとかなり難しいが、図など大変参考になる。是非とも挑戦していただきたい。

ここまでくれば分かるだろう、
どうやら曖昧さを完全に排するための戦いはけっして終わらないようだ。



読んでいただきありがとうございました。
最近、スピノザがよく読まれていると思います。彼の哲学は現代の悩める人の救いになる、そんなところがあるでしょう。そしてまた、スピノザは多くの名とともに語られます。ドゥルーズ、デカルト、ヘーゲル、マルクス、ネグリ、アラン、フロイト……
そんな中、ジジェクは“スピノザを愛せないなんて?”という言葉を残しています。
しかし、本当にスピノザを愛している人なんているでしょうか??
彼の哲学は自由意志の否定を目的に掲げたものでもありませんし、世界1過激と祭り上げるのは間違いでしょう。
今一度、彼自身の声に耳を傾けるべきです。
そのような思いから、このようなものを書かせて頂きました。

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