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C-C-B楽曲レビュー㉞「抱きしめたい」

先日、TBSの長寿番組「世界ふしぎ発見!」が38年の幕を下ろしました。

最終回はこれまでの総集編の特番が組まれ、
私も途中から見ましたが、
改めてとても良い番組だったなぁと思いました。

私ごとになりますが、
私は現在小さな輸入雑貨のお店をやっているのですが、
それを始めたきっかけと言うのが、
「世界ふしぎ発見!」でたまたま見た国の風景でした。

それは街全体が濃いブルーや薄いブルーで統一された
「青の街」と呼ばれる風光明媚な場所。

青色が好きな私は「こんな所があるんだ」と、
番組に釘付けになりました。

その後しばし暇が出来たので「どこか海外でも旅行しようかな?」と
思い立ったのですが、「そうだ、あの国に行ってみよう」と、
選んだのが番組で見た青の街がある国でした。

その時はお店をやるつもりはなく、普通に旅行で行きましたが、
実際足を運んでみると思っていた以上にその国の文化や
人々の生き様に魂を揺さぶられ、
気がつけばその国の雑貨を扱うお店を作る流れになっていました。

その国へはこれまで7回訪れ、
お店(最初はオンラインショップだけでしたが)を始めてからは
もう10年になります。

番組の中でも「世界ふしぎ発見!」が
人生に影響を与えた人が紹介されていたけど、
私もそのうちの一人だよな〜なんて思いながら見ていました。

それほど人々の心に
インスパイア(日立のキャッチフレーズでもある!)を、
与えてくれる番組でしたね。

そんな「世界ふしぎ発見!」のエンディングテーマに、
C-C-Bの曲が使われた事がありました。

「抱きしめたい」は、初のオール米川くんボーカルのシングル曲。
これが番組内で流れていたのはめっちゃ記憶にあります。

ですがね・・
この頃はC-C-Bに対する気持ちが離れ始めていました。

米川くんは好きだけど、笠くん推しだった私は
シングル曲で笠くんの声が一切ない事に
(コーラスでは少し入っていますが)「そんなーー」と落胆しました。

しかもこれまでのC-C-Bのポップで可愛い雰囲気も一切なし。

気持ちが冷めて行くのが加速してしまった感はありました。

人気番組のテーマ曲に選ばれた事は喜ばしくもありましたが、
「世界ふしぎ発見!」の中で毎週この曲を耳にするのは
とても複雑だった記憶があります。

好きだった子への気持ちが冷めてしまっているのに気が付きつつ、
でも毎日学校で顔を合わせなきゃいけない
気まずさみたいな気持ちと言うか・・。

今ならいろんなテイストの曲があるのが、
C-C-Bの面白さでもある事がわかるのですが、
当時は方向性が全くもって変わってしまった事に、
ただただショックだったんですよね・・。

そんな「抱きしめたい」は、
ココナッツ時代から数えて12枚目のシングル曲です。

作詞は松本隆さん、作曲は筒美京平さん、編曲は大谷和夫さんとC-C-B。
シングル曲っぽい編成です。

4人体制になってから3枚目のシングル「抱きしめたい」は、
それまでとガラッと雰囲気を変えてきました。

それまでも少しずつ米川くんの存在を押し出して来てはいたのですが、
ここで「ばばーん!」と大々的に打ち出して来たんですねー。

曲調は、ど直球のハードロックです。

関口さんがいなくなって、だんだんと人気が落ちていったC-C-Bは、
この先の方向性にかなり悩んでいたのではないかと思われます。

この辺の時期は特に迷走が感じられますね。

かなり思い切った方向転換でしたが、
ここでまた「なんか変わってしまったな」と、
ファンが大量離脱していきました。

私もこの次のシングル「恋文(ラブレター)」がこれまた暗めの曲で、
その後に出たアルバム「走れ☆バンドマン」も
ポップさが消えてしまった事から、完全にファン離脱に至りました。

ただ、「抱きしめたい」くらいから、
男性には注目され始めたのかなとも思います。

後発でファンになった人も、
「抱きしめたい」が好きな人は多い気がしますね。

硬派な感じが好きな人は、後期のC-C-Bにはまるのかもしれません。

それまでのキラキラピコピコした音は鳴りを潜め、
ギュンギュン唸るギター、ドスの効いたリズム隊、
米川くんの男っぽい声。

歌詞もこれまたイメージを一新してきています。

米川くんの歌うラブソングはわりと官能的と言うか、
表現が濃ゆいんですよね。

「抱きしめたい」も熱く力強いラブソングなのですが、
「哀しいくらいにきれいだよ」とか
「涙で光ったその頬を」という言葉があり、
この二人には何か事情があるのかな?と思わされます。

そんな切なさも情熱で吹き飛ばすかのような曲ではあります。

米川くんは表面的にはクールであまり女性の話もしませんが、
どこかのインタビュー記事で社会派の曲とラブソングだったら、
どっちをやりたいか?と言うような質問で「ラブソング」と
答えているんですよね。

意外と恋愛モノは嫌いじゃないのだなと思いました。

そして最近のライブで左手の薬指に光る指輪を見た時に、
「あぁ、よねちは奥さんをとても大事にしているんだな」と感じました。

あの年齢までずっと指輪している人あんまり見た事ない気がして。
(うちの旦那は太って指に入らなくなって付けてないですが・・^ ^;)

一途で愛情深い人なんだなと思いました。

「抱きしめたい」みたいな歌がぴったりなようにね。

C-C-Bのまた違った一面が知れるこの曲、
よかったら聴いてみて下さい♪


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