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SAKISIRUウェビナー#19(篠原章さん8/29火で聞きたいこと

ネットメディアのサキシルで毎月2回のウェビナーあります。毎回参加しての知的刺激に触発され、ゲストの著書を読み直したりしています。

8月29日のSAKISIRUのウェビナーは「玉城デニー知事のヤバい自治体外交」と題して『沖縄の不都合な真実』の共著者の篠原章さんです。

2015年に篠原さんの『沖縄の不都合な真実』を出版直後に読んで言いようのな呆れと怒りを感じました。

私も感想を書いてみました。

また2017年にも『外連の島・沖縄-基地と補助金のタブー』飛鳥新社も出され。特に基地と補助金に焦点をあてて深掘されています。

今回のテーマ「ヤバい自治体外交」の注目点

今回のテーマは「玉城デニー知事のヤバい自治体外交」ですが、まず思ったのが無駄

篠原さんの2021年6月の寄稿。ワシントンに沖縄県の事務所がありますが、ロビイストボッタクリもいいところです。ただ無駄遣いがこれ以外にも多すぎるので沖縄では珍しくないのかもしれませんし、在米日本大使館でのロビイストのコストも殆ど検証されていませんので、ボッタクリは沖縄だけでもないかもしれません。

さらに、知事の海外出張は沖縄に限らず殆どが無駄な大名旅行で、ヨイショは県庁職員と県紙だけです。沖縄だけがムダも言えません。(パリは炎上しましたが笑)

質問(1)self-determination(民族自決)について

玉城デニー知事の国連訪問が報じられ、産経では川瀬弘至記者が昨年秋に既に問題点を指摘しています。

しかし、気になるのが翁長前知事も使用した「自己決定権」という用語だと思います。沖縄県の文書の「自己決定権」としてNHKはじめそのまま報道していますが、英語ではself-determinationで「民族自決」です。

この用語の持つ重大性を認識しているのかどうか。マスコミの対応にも強く疑問を感じます。質問としてマスコミも無知なのか、確信犯で隠しているのか。この点どうでしょうか?(私は無知ではなく確信犯と思っています。)

沖縄県庁、玉城デニー知事も単なるお花畑平和論からの無知で言っているのか、確信犯でやっているのか、新たなる取引材料や利権狙いなのか、ここの詳細について篠原さんの見解はいかがでしょうか

「民族自決」は世界史での受験暗記用語と思われるかもしれませんが現在進行の用語です。レーニンも「民族自決について」という著作出していて、高校の世界史で日教組教師が力説してたのを懐かしく思い出しましたが。

なお、沖縄県庁も在米事務所の問題をつつかれたので、国連での人権-民族問題にシフトしたかもしれません。しかし、放置は非常に危ういと思います。慰安婦、軍艦島、佐渡金山など国連人権関連で宣伝戦に敗れた反省と教訓が内閣府や外務省等全く無いからです。

質問(2)先島諸島と沖縄本島での「温度差」

沖縄に限った話ではないですが、一般論としても世論など「一枚岩」ではない点は注目しておくべきところです。その中の一つに、沖縄本島と先島諸島との温度差が、産経や保守系メディアで散見します。SAKISIRUでも西牟田靖さんのルポを興味深く読みました。

確かに、米軍基地の有無や中国台湾との地理的な近さも影響あると思いますが、歴史的にも沖縄本島が先島諸島を見下してきた点も見逃せません。

特に米軍や中国に対する認識などでは差がどの程度あるでしょうか?また政治的に国政選挙や県議選などの選挙区割りでどのような影響があるでしょうか?

宮古島のシェルター設置でも、先島諸島と沖縄本島でも温度差はあると思います。琉球新報の社説のままが先島諸島の感覚とは思えません。

2023年1月の米軍の離島救援訓練を沖縄県が拒否した件についての先島諸島と沖縄本島での世論の受けとめも、どの程度で差があるでしょうか?マスコミ報道は先島でも反対派ばかりの印象での報道が多すぎます。

参考として20年前の平成13年の内閣府世論調査あります。自衛隊が「日本の安全にとって必要である」の回答割合は先島諸島で高く、「必要ではない」回答割合は沖縄本島で高い結果がでています。一方で当時は米軍基地の必要性の設問には大差はありません。この傾向は20年経過し、現在は変化しているか、どうでしょうか?

質問(3)河野大臣(当時)の取組に対する沖縄自民党の反応とその後の政策評価

河野大臣が沖縄の貧困の問題を正面から取り上げたことは私も驚きでした。正直タブーに踏み込んだ勇気ある判断だとは思います。篠原さんの論考にもあるように、沖縄でも当然のように反発があったようです。

気になるのは、こうした河野大臣の取り組みについての沖縄選出自民党議員の反応が分かりにくい(報道されなかった)点です。この問題に触れることがマイナスと考えて深入りしなかったのでしょうか?(SPEED今井絵理子議員もパリ行くより地元沖縄の惨状にまず取組めと言いたいですが)

なお、問題提起は高く評価されるとしても、政策として結局出てきたのは予想通り相談事業でColaboと似た匂いがします。相談員のNPO利権で終わり問題の解決に資するのか疑問です。河野氏の政策への評価や沖縄県内での評価はいかがでしょうか?

なお、私としては河野大臣のエネルギー、再エネ関連政策は賛同しないですが、行政改革の手腕には期待するところではあります。

そもそも土地賃借料の大きさに驚き

土地の問題は基礎知識がないので、質問としてまとまらなかったのですが、素朴な違和感です。米軍基地の土地の賃借料の金額が余りに大きく、防衛費でカウントされていること自体に違和感があります。『沖縄の不都合な真実』等を読んでも、基地土地代の問題は核心部分です。

減税派がよく使うジャジット。防衛省で検索すると以下。

個人A29億円年 個人B22億円年 個人C18億円年、個人D12億円年。平米単価は一体いくらなのか、疑問に感じました。個人の土地賃貸収入で10億/年超えるのは東京大阪でもあまりいないと思いますが。

篠原さんの本読んだ後、賃貸料ビジネスを推奨する本も出版されていて読みました。篠原さんの議論がウソでないと分かります。普天間基地返還されたら現状の土地単価下落するに決まってます。

土地代に消えている費用の大きさが、想像以上に大きく一体何なのか、私も驚きました。土地の価格は不動産鑑定士とは言っても、本当に「価格が妥当」なのかどうか。土地価格の妥当性自体を疑問に感じました。

SAKISIRUで以前に公有地の賃貸料が報じられましたが、この逆の形かもしれません。ただ、繰り返しますが不動産については自分が無知でそう感じただけかもしれません。

司馬遼太郎と同様の感覚のほうがむしろ変なのかもしれませんが。

【参考:沖縄関連の世論調査の資料】

沖縄県庁実施(平成30年)

読売新聞

沖縄調査プロジェクト組織

【国際化と政治参加に関する研究プロジェクト】「政治参加と沖縄に関する世論調査」 調査報告書(速報版) 2023 年 6 月版
https://w3.waseda.jp/prj-ipa/wp-content/uploads/sites/187/2023/06/ReportOkinawa2022compressed2.pdf

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