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えりアルフィヤさんに期待すること

(トップ画像:2022年夏参議院選挙でのブルームバーグ出演)

これまでもえりアルフィアさん応援を書きましたが、今回は具体的に期待することを書いてみました。

彼女もNHKのアンケートでも最も取り組みたい政策に外交・安全保障政策を挙げています。それに関連して挙げてみたいと思います。

アメリカでのコネを活かして欲しい

先日、ヨルダンの国王・皇太子が来日されました。ちょうどご両名ともジョージタウン大学の同窓ということもあり、河野太郎デジタル相が拝謁しています。またアンチが叩きでワーワー言ってくるかな。

えりさんから見ると、ちょうど皇太子はジョージタウンの何年下?で面識あるか知りませんが。こういうとき自己紹介しただけで会談時間終了、では「お話になりません」。だからコネ大事です。

ジョージタウン大の卒業生は米国国務省や各国外務省にも多くいます。クリントン大統領もジョージタウンでした。世界の有力者の子弟も多く留学しています。このコネは貴重です。コネを活用しないほうが損です。えりさんのジョージタウン大でのともだちが、将来米国大統領もあり得ます。コネを活用するためにバッチをつけさせてください。

選挙で本人が言うと自慢話になるので、もっと周りがこれ応援で説明して欲しいですね。

ジョージタウンだけでなく、海外の大学で学ばれた政治家の先生も多くいますが、もっと層を厚くすることが外交力の強化です。サッカーでも海外経験のある選手が多数派になり、層が厚くなってからワールドカップで上位進出できました。海外経験者カズたった1人だけだった過去とは全く違います。

明治の金子堅太郎の活躍

コネに関連。明治時代に福岡藩出身の金子堅太郎が政治外交で活躍していました。高校の日本史の教科書でも出てきます。九産大の酒井一臣先生の講義で活躍を見てみてください。

金子堅太郎はハーバード大学に留学し当時の米国のセオドア・ルーズベルト大統領と同窓で面識ありました。日露戦争後の講和の交渉に大統領をはじめ、米国をうまく取り込んだ功績は大きいものがあります。

なお、司馬遼太郎『坂の上の雲』では「クラスメート」と書かれていますが、同時期に在学はしていましたが当時面識はなく、知遇を得たのは後年です。金子本人も書いています。また、交渉でもコネは前面に出していません。コネが全てではありませんが、コネのとっかかりのありがたさは、ビジネスでも同じです。

例として金子堅太郎と比較するなんて大げさと思われるかもしれませんが、偶然二人とも福岡県の出身ですから、これぐらいの気構えで臨んでほしいところです。

国際社会で主張することの大切さ

ついでに。アンチが動画アップして暴言とか叩かれています。半分は当たっているかもしれません。しかし、逆に言うと国際社会で自己主張することが身についているということです。日本人が国際社会で沈黙して、どれだけ損してきたか想像して下さい。これを英語で主張できることは重要です。

私も海外経験しましたが、このように自己主張を外国語でガンガン言える根性がないと仕事になりません。逆に叩いているアンチは、海外でほとんど直接モノも言えずに、国内のネット攘夷ゴッコでウジウジ叩いて満足してるから珍しくて驚いたのでしょう。

「日本のことを知らないメリット」

えりさんに対して「日本のことを知らない」という批判もあります。確かにそれも無いとは言えません。しかし外交安全保障に関して「知らない」からこそ良いメリットが1つあります。それは「憲法9条を知らない」ことです。

私たちは小さいころから「憲法9条の素晴らしさ」を教育の場でさんざん言われてきました。暗唱や書写までさせられました。私は反発しましたが。えりさんはアメリカンスクール、ジョージタウン大学です。いわゆる日本の教育での憲法9条論とは全く異なる知的環境です。篠田英朗氏の好著もありますが、憲法以上に日本の憲法学者が世界でも相当ガラパゴスなことを言っていることはもう少し知られたほうがいいと思います。

また、日本の大学では軍事についての基礎知識を学ぶ機会がありません。最近でこそ改善されていますが、まだまだです。アカデミズムの軍事忌避。米国の大学ですとここが違います。軍人出身政治家だけでなく、軍事のタブーがない環境で学んだ政治家がG7に比べて少なく、しかも米国で学んでいるだけに彼女は貴重です。

日米同盟での認識の相違はないか

今年2月に出版された安倍総理の回顧録を見てみましょう。

国滅びて法制局残る、では困るんですよ。第一次内閣の時も、法制局は私の考えと全く違うことを言う。従前の憲法解釈を一切変える気が無いのです。
槍が降ろうが国が侵略されて1万人が亡くなろうが、私たちは関係ありませんと言う机上の空論なのです。でも、政府には国民の生命と財産に対して責任がある。法制局はそういう責任を全く分かっていなかった。

『安倍晋三回顧録』106P

自衛権の解釈は戦後70年間、迷路に入ってたんですよ。その迷路から出るために、内閣法制局が新たに迷路をつくっていたのです。

『安倍晋三回顧録』124P

米国側は当然のように「できる」と考えていることが、日本では「特殊な事情でできない」では、同盟自体が立ちゆかなくなります。ここで本人も自任するように、えりアルフィヤさんの出番です。

えりさんは日本の大学で学んでないだけに「えりアルフィヤの外交安保論」は他の政治家とは少し違い「国際基準」の感覚が出ると思います。ここが私の最も期待するところです。

特に防衛関連を憲法の次元で考えたり、左右や保守・リベラルの政治指向でくくるのは日本の昭和の悪弊です。「勇ましいこと」ではなく「G7と同じ普通のこと」という視点が大切だと思います。

日米同盟重要。みんな言います。しかし、重要なのは米国側と細部で認識の相違が無いとは言えません米国側の観点(≒国際基準)を十分把握している政治家がもっと必要です。有事になって初めて露呈した、では困ります。えりアルフィヤさんは「日本のガラパ憲法論を知らない」からこそ貴重です。

私たち一般のレベルでも米国企業との取引で基本的な認識相違は意外にあります。「あれ、なんで?」「Why」恥ずかしいからみんな言わないだけです。仕事の何割がこの認識確認でしょうか。あるいは、この予防作業(契約)の多さを想像してみましょう。

現在の厳しい国際環境のなかで日米同盟をマネジメントするためには、えりアルフィヤさんの米国仕込みの視点が政治の場に欠かせません。台湾有事のシミュレーションが昨夏行われましたが、彼女が参加したならどんな問題提起になったでしょうか、興味あります。

また、防衛問題で隊長の意見に彼女が同意見だった場合に、これを言うだけでも印象が違ってきます。安全保障を「軍人」任せっきりではだめです。

トルコ、中央アジアに言葉を響かせて欲しい

先日、トルコで大地震がありました。日本も緊急人道支援を行いました。これを事例に考えてみましょう。

岸田総理が11億円の緊急人道支援を表明しました。同じ内容の発表を、えりアルフィヤさんが政治家としてYouTubeを使いトルコ語で人道支援の想いを語っていたら、もっとトルコの皆さんに言葉が響き、日本の顔が見えたのではなかったでしょうか。派遣した緊急援助隊に彼女が同行し現地到着で日本を代表してトルコ語であいさつ・記者会見してたら、現地で受け止める印象は全く違ったでしょう。

日本の貢献が現地でほとんど報道されない、ではダメです。彼女がYouTubeで説明動画作れば、ほとんどコストもかからずにできる外交になります。

お役所仕事で11億円消化」は絶対ダメです同じ11億円を「トルコの誰もが知る11億円」に変えられるのは、えりアルフィヤさんだけです。これに限らず、日本の貢献をもっとアピールをして欲しいところです。

歴史的な要衝

中国の一帯一路の構想はよく知られ、報道もされています。ここにロシアによるウクライナ侵攻で中国とロシアの関係に変化が無いはずもありません。そもそも、中央アジアも歴史的にも民族の興亡が繰り返された要衝です(前稿でも少し書きました)。

この一帯一路での重要な国々が中央アジア5か国です。対応する形で「中央アジア+日本」の対話も行われています。この場に、えりアルフィヤさんが政治家として参加しているのと、いないのでは5か国が日本を視る目線も全く違ってくるでしょう。

日本中央アジア国交樹立30周年記念公式ロゴ

安倍総理も2015年に中央アジアを歴訪して力をいれていました。この資産を無駄にしてほしくありません。この外交資産を「遺産相続」できるのはえりアルフィヤさんだけです。

ウズベキスタンに眠る日本人

2022年12月に公開された映画『ラーゲリより愛を込めて』。二宮和也さんの迫真の熱演に私もハンカチが濡れました。夏にDVDも出ます。

えりさんの母のルーツであるウズベキスタンにもソ連による抑留でシベリアから回され亡くなった日本人の墓地があります。拉致問題にも尽力された中山恭子大使(当時)が桜を植え、安倍総理もお参りされています。

現地のウズベキスタンの方々が丁寧に清掃されています。感謝のことば、ここに眠る語らない日本人の想い、その家族の気持ちをウズベク語で伝えられる政治家は、えりアルフィヤさんだけです。

以上、多少ヨイショも含め、つらつら書いてみました。

何はともあれ、こうした能力や経験などを活かすために、選挙戦で有権者の皆様にしっかりアピールして欲しいところです。


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