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冬の魚に思う

冬になると思うのは、冬の魚の見た目は地味だけれど美味しい。これは、雪深い冬を耐える人達への、神様のご褒美のようなものかもしれないと思ってしまう。

あの、全く美しくない(ごめんね)タラの美味しい事。タラの白子なんて、こんなに美味しくていいのかしらと言う位。子供の頃は、タラの白子と豆腐、葱のお吸い物が好物で、火を通し過ぎず舌ざわりよく煮えた白子を、大喜びで食べていました。仙台では、タラの白子はキクというのです。煮たときに、キクの花が開いた様子に似ているからだと思うのですが。

今は、白子ポン酢で日本酒というのが好きです。( ̄ー ̄)ニヤリ

実家のあたりではナメタガレイは、お正月向けの超高級魚。スーパーにはあまり並んでいません。高級鮮魚店や高級料亭に卸されているようです。実家の母の知人が釣って、生きてぴちぴちしているのを頂戴した時は、嬉しかったものです。不思議そうに見ている子供に「美味しそうだね」と教えました。もともと食事は、生きているものの命をいただくものだから、ここで「可哀そう」なんて思うようになって、魚が食べられないようになってはいけませんから。他の生き物の命をいただくのだから、無駄にしてはいけない、と教える方がいい、と私は思うのです。

他の生あるものの命を奪うのは、相手が動物でも植物でも同じです。殺生をしないという木食上人だって、そば粉を水で溶いて召し上がっていたのです。極力、生あるものの命を奪わないため、火を焚いて薪に木の命を使うことなく、水で溶いて。

美味しいもの、贅沢なものの並ぶ年末、年始です。美味しいものを食べるのは、楽しいことです。そして、いただいた命に感謝して無駄にしないことを子供に教える良い機会でもあります。


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