短期高速バリュー投資とPERの考え方・使い方

短期高速バリュー投資、PERの考え方・使い方

目次

財務諸表が読めることの優先順位は高くない、重要なのは「今買ったら儲かるのかを判断するのに使えるか」の一点
ファンダメンタルズ投資こそガンガン回せる最強の短期売買、長期のみは金持ち専用
ファンダメンタルズは指標が多すぎて優先順位が難しいのでおおまかなものに絞る
売買判定指標と足切り指標
売買判定指標で買うかどうかは決断し、買った後に足切り指標を精査して問題がないかをチェック
安全性指標(PBR等)と収益性指標(PER、ROE等)
売買対象は時価総額300億以下の小型株が好ましい
デイトレ、スイング、中長期すべてに使える
バリュー株は中身がいいから塩漬け可能、または損切りの際の見えない買い板がある銘柄という風に考える
値動きありきで銘柄探し、バリュー投資対象であるものを見つけたら、短期で資金を入れて回収する
短期売買の中で見つけたものの中からバリューに近いものを集めてターゲットにする
相場全体が安い時期ほど有効性は高い
買った後に中身を精査して、よければ長期に変更も

ファンダメンタルズによる売買判断までの手順と分析指標
1,安全性指標で下値を確認
大枠はPBRと黒字かどうかで十分

2,収益性指標で上値の目標株価を決める
重要なのは利益率、成長率、継続性、材料性など
EPSを頭に入れておおよその値を概算、EPS×10、20、30あたりの目標値から目標株価を決める
適性PER算出の考え方
基本値となるもの
1,日経平均のPERはおおよそ15倍を中心に動いている
2,業種によるばらつき
3,その会社の過去のPER推移と比較する
4,営業利益の10倍が適性時価総額という基準
基本値に補正を加える項目
5,成長率による補正
6,ROE、利益率などの収益率による補正
PERが重視されていない場合
より強いものに引っ張られている場合
7,仕手株など需給が優先されて短期的に上下にぶれる
8,PERよりも別の強い基準によって買われている場合
9,赤字で算出不能

3,買い方と投入額、PFのバランス調整
初動なら3,3,4でなく一気に10買いでもいい
バリュー系は偏ってもそれほど問題ないが、グロース系への集中投資は上級者向け
株価が上か下に動いたもの、または新規の材料が出たものを狙う

本文

財務諸表が読めることの優先順位は高くない、重要なのは「今買ったら儲かるのかを判断するのに使えるか」の一点
短期売買を中心とした株式投資において重要なのは買いのタイミングである。
バリュー投資は買いタイミングが下手でも中長期で儲かる投資になるので、短期売買をする時間がない人や中長期の投資家はバリュー投資の勉強をするのが合理的だと思う。
しかしバリュー投資だけを専門にやるのはすでに億単位の資産をもっている場合、投資以外の高収入を積み立てていくことができる場合などを除き、もったいないなと思うのだ。
ファンダメンタルズと言ったときに財務諸表の読み方を勉強するのはもちろん大切だ。
しかし財務諸表が読めると言っている人が億すらもってなかったりするのは、融資の審査をする銀行マンと投資家では財務諸表を読む目的がそもそも違うからだろう。
大学で財務を教える先生なら別だが、投資に役立つ部分はどうやってそれを売買判断に使うかである。
その点が見えないと意味がない。
膨大な項目がありながら、結局PER、PBRで十分だったりする。
結論としてファンダメンタルズはチャートの補助として使うのが適切だと考えることにした。

ファンダメンタルズ投資こそガンガン回せる最強の短期売買、長期のみは金持ち専用
通常のデイトレや短期売買では、上がると見て買ったものが予想に反して下落してしまったら損切りするのが基本である。
しかしバリュー投資で割安と判断したのなら、その予測が正しいという前提で、値下がりしたらさらに割安になるのだから買い増ししてホールドとなる。
時間軸スライド投資法で書いたのはデイトレやスイングを中長期のバリュー銘柄で行うという内容で、バリュー株の短期売買で値下がりした場合の対応を書いたものと言える。
時間軸スライド投資法
https://note.mu/nyantama/n/n4792f4b75e65
今回は対象としてバリュー株や、業績をともなった材料株などを想定した内容となる。

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