免許合宿に行ったら息子が大量出血した話

私はその時、山形県某市にいた。
とても古い街並みで暖かみのある街だった。
私は免許合宿のために2週間ほど、ホテルで生活をすることとなっていた。
教習が始まる前日に某市に入り、久しぶりの1人部屋ということもあり、僕はワクワクした気持ちを抑えきれず、息子を可愛がろうと思った。
今日は特別な日だ、TENGAでも買おうと思ったが、最寄りのアダルトショップまで徒歩1時間もあり、悩みに悩んだ結果、自分でTENGAを作ろうと思った。
しかしビジネスホテルでTENGAの代わりになるようなものはなく、何とか思い付いたのが、フロントでもらったタオル状のおしぼり(居酒屋でよくホカホカで出てくるやつ)を丸め、そこにできた穴にボディーソープを突っ込むといったものだった。これが、悪夢の始まりだとはその時は考えもしなかった。
テンションMAXで、TENGAを作り上げた私は無我夢中でそれに息子を突き刺しては抜き、突き刺しては抜きを繰り返した。
2、3分ほど経ってから、息子がスースー感じることに薄々気づき始めた。それはそうだ、ボディーソープなんだから笑、と脳内で自分にツッコミを入れ、更に1分ほど経過した時、突然激痛が息子を襲った。息子を可愛がってる時に激痛など走った経験のない私は、恐る恐るTENGAから息子を抜くと、そこには変わり果てた私の息子がいた。出血しているのだ。それもひどく赤く染まっている。私は理解できず立ちくらみが襲い、その場でしゃがみ込んでしまった。
ゲームオーバーか…そう呟いた私だったが、何とか起き上がり水を飲み、落ち着くためにベッドへ寝転がった。
5分ほど経っただろうか。息子をもう一度確認すると、いつもなら透明な液体のはずが、赤い液体で染まっていた。
結論を言うと、おしぼりの刺激が強すぎて、息子の頭がツキノワグマの胸の模様のようにえぐれていたのである。私は幸い彼女が医者なので、震える手ですぐ電話をかけて助けを求めた。できる限りの処置を施して、その日は眠りについた。

翌日から自動車教習が始まった。合宿免許では、初日からいきなり車を運転させられる。
私はそんなことよりも息子が心配で仕方なかったので、運転への緊張が全くなくかなり落ち着いていた。教官もこの生徒は他の生徒とどこか違うと思ったに違いない。運転は正直どうでもよく、やはり心配なのは息子のことだった。私はトランクス型のパンツを履いていて、息子は自由に動き回ることができるため、息子の頭がパンツに擦れる度に激痛が走った。あまりに痛い時、「んっ」と声をあげてしまったり、前屈みになったりしていたため、今思うと教官は、こいつリモコンバイブでも入れてんじゃないかと思っていたはずだ。

なんだかんだで1週間が経ち、仮免も無事取得し、息子も回復しかけていた。息子の様子を確認すると、傷口はカサブタに変わり、順調な回復をみせていた。今だ!と、私は思ってしまった。もう大丈夫だ、一週間も経ったんだ。そう自分に言い聞かせて、一週間ぶりに息子を可愛がろうと決意した。もちろん馬鹿げた自作TENGAのようなものは使わず、今回は息子一本勝負だ。ちゃんとあなた1人と向き合うよ、安心してね。そう言い聞かせて私は一週間ぶりに息子を可愛がった。
息子との遊びは順調だった。今までと何も変わらない、日常を取り戻したようで私はとても幸福だった。しかし、私はまだ、ちゃんと息子のことを知らなかったのだ。私は恥ずかしいことに、息子は絶頂時、頭が少し膨らむということをわかっていなかった。そして絶頂を迎えた時、私の息子に快感と痛みが同時に襲った。
また訳が分からなくなり、息子の方に目を向けると、息子から白い液体と赤い液体が飛び出していたのだ。まるで紅白歌合戦やと訳のわからないことを言って、立ちくらみを起こしその場にしゃがみ込んだ。どうやら絶頂のタイミングで息子の頭がでかくなり、カサブタが吹き飛んで再出血してしまったようだ。私は幸い彼女が医者なので、震える手ですぐ電話をかけて助けを求めた。できる限りの処置を施して、その日は眠りについた。

翌日からついに路上運転が始まった。さすがに緊張していた私は、息子のことを心配しなければならないのに、周りに細心の注意を払わなければならなかった。息子の心配と痛みで、私は涙ぐみながら山形の街を運転した。教官は、世間話をしながら涙ぐむ私が恐怖で仕方なかっただろう。ごめんなさい。

そんなこんなで、何故か息子が怪我をしているというハンデを負いながらも、無事免許を取得することができた。もし時を戻せるならば、おしぼりは息子には刺激が強すぎると伝えたい。
これから天気予報などで山形県を見る度に、息子のことで思いを馳せるのだろう。
今無事に息子が成長していることを素直に喜び、今日もまた息子の頭を撫でたいと思う。

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