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ウェストミンスター寺院観光は、ほぼお墓参りだと知る。

イギリス旅ではロンドンの主要観光スポットをしました。
行ってみたかったところはここ!ウェストミンスター寺院です。

最近は葬儀や戴冠式で使用されていたのは知っていたので、英国王室の行事をする場所というざっくりしたイメージだけで見に行きました。


 調べてみると、入場に予約が必要だそう。
しかも、結構混雑するそうで午後になると入場までに1時間以上並ぶという口コミも見かけたので、午前中かつ早めの時間に入場できるチケットを公式サイトから予約しました。

◆ウェストミンスター寺院の公式サイト(日本語ページがあります)
 https://www.westminster-abbey.org/ja


 ちなみに、ウェストミンスター寺院はオプショナルツアー系のサービスでチケットを取ることもできますし、「ロンドン・パス(THE LONDON PASS)」と呼ばれる、主要の観光スポットが入場できる観光地フリーパス的なものや、「ロンドン・エクスプローラーパス(London Explorer Pass)」といういくつかのスポットだけを指定して安く入場できるようにするチケットなどもあるので、予定に合わせてどれをどこから買うか選ぶといいかもしれません。

 私は主要な観光スポットで入場するのはウェストミンスター寺院だけだったのと、王室行事の都合で寺院の公開日時が結構変更になるようなので、そのあたりの情報が1番正確であろう公式サイトからチケットを取りました。


 ウェストミンスター寺院までは、地下鉄のウェストミンスター駅から歩いて10分ほど。ウェストミンスター駅周辺はウェストミンスター寺院以外にもビッグベンやそのほか有名な観光スポットがたくさんある「THE ロンドン」なエリアです。

周辺の建物が石造りの古そうなものばかりで、どれがウェストミンスター寺院なのか、一瞬分からなくなりましたが無事見つけることができました。

厳かな佇まいのウェストミンスター寺院

規模感も雰囲気も別格です。
こんなに大きいゴシック建築を生で見たことがなかったので、圧倒されっぱなしでした。

もちろんスマホカメラの画角にはそう簡単には収まらないサイズ

 到着したのは土曜日の9時半ころだったと思いますが、すでにやんわりと混雑。入り口でチケットチェックと手荷物検査をして、寺院の外に並びます。15分ほどで中に入ることができました。


これぞゴシック建築!な高い天井と建築様式。

寺院に入ってすぐに無料の音声ガイドレンタルがあるので、日本語に設定を変更してもらいつつ更に中へ。
この上の写真にも写っている金色のゲートの先に、両脇に段差になった席に囲まれた通路があり、その奥に戴冠式などが行われる広間があります。


ここの奥に更に部屋があるらしいのですが、そこは一般公開はなし。


床の装飾がとても細かく、きらびやか。


 この奥の祭壇も、行ったときは金色でしたが、時期や儀式によって布の色が変えられるのだとか。

ここで英国王室の結婚式が行われているのかぁ……と思いながら順路を進んでいきます。すると、ふと気づいたのです。


「お墓の案内多くない?」


 ウェストミンスター寺院は、英国王室の儀式をする場所というイメージが強かったのですが、歴代の王や女王を始めイギリスで有名な人の棺や慰霊碑のようなものがたくさんある場所でもあるらしく。

 戴冠式なども行われる、寺院内で1番大きい祭壇のほかにも洗礼式に使う祭壇などいくつかあるのですが、それらを巡りつつイギリスの王や偉人のお墓参りをするスポットだったことを知りました。

お墓参りは名もなき騎士のお墓から始まる。

王族の棺は比較的高いところに石棺に入れられて置かれているのですが、政治家や騎士などの比較的地位が低めな方の棺は観光客も歩く、通路の床に安置されています。

皆が歩くので、もはや誰のお墓かも読めない…というところも
外廊下の床にもお墓が。そしてガンガン踏まれてます
古めかしい石の像。そしてここもお墓?
メインの祭壇以外にもこんな美しいところが
ステンドグラスも美しい

ほかにも祭壇が置かれた場所はいくつかあるのですが、ほかはと言うと……

むかーしむかしの王の墓
王族ご夫婦のお墓
強い王様のお墓
すごい女王のお墓
天井に届きそうなほどの装飾

 お墓といえど王族のお墓なので、装飾がたくさん施されていて見ごたえがすごいです。王族の棺の中には、ベッドを模しているようなものも多くて、天蓋にあたる部分に細やかな装飾が施されたものが結構ありました。

 世界史の教科書に出てきた人や、シェイクスピアの作品に登場する王や、映画やドラマになっているような有名な人たちのお墓も所狭しと並べられていました。

 ちなみに映画などにもなっている、エリザベス1世やスコットランド女王メアリー・スチュアートのお墓もここにあるのですが、それはメアリー・スチュアートの息子であり、イングランド国王だったジェームズ1世のはからいでエリザベス1世とメアリー・スチュアートのお墓は近くに置かれたのだそう。

 亡くなった後は仲良くしてほしいという、ジェームズ1世の思いが込められているとかいないとか。そんなオーディオガイドを聞いて、王の気持ちはわかるけど、当の本人たちは喜んでいるのかな……と思ってしまいました。(笑)

 王族のお墓も多いですが、イギリスを代表する芸術家や政治家のお墓もあります。私が見つけられたのはチャールズ・ディケンズとオスカー・ワイルド。

床に埋められていますが、有名なだけあってあまり踏まれていなかった
ステンドグラスの中にひっそりとオスカーワイルドの名前が書かれています
ここ!見つかりました?

 オスカー・ワイルドは波乱万丈の人生を送った人なので、この寺院で祀られることは……と思われていたようですが、割と最近このステンドグラスに彼の名が入っていることが発見されたのだとか。(そんな感じのことがオーディオガイドで言われていました)


使われたのは、1953年

あとは、この前亡くなったエリザベス女王が戴冠式で座った椅子なども。


 ウェストミンスター寺院は、英国王室の歴史と、イギリスの歴史と、そしてそれを支えた人たちのお墓もたくさん詰まった場所でした。
想像以上にお墓参りでしたが(笑)、とても興味深い観光となりました。



※おまけ※

王族の棺の装飾を支える従者。パワー!!



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