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新作小説:地球転生 第一話

地球からおよそ1200万光年先ー
未だ人類の手が届いていない区域に、その惑星はあった。名はモノポリス座ユプシロン。環境から生態系まで、ほぼ地球の鏡写しかのような星だ。
このよく似た惑星には、ひとつ地球と大きな違いがあった。それは人々が魔法を使うことができる点だ。

これはその惑星のとある国、バンド王国の王が奔走する物語だ。

バンド王国 地球の西暦で2023年

「ラザレフ王、バレント国併合の県はどうなりましたかな?」

我が軍の最古参であり我が執事、セバスが尋ねてきた。我が名はラザレフ。このバンド王国を治めて早10年が経つ。

「ああ、バレントか。それが中々に難航していてな。今年中の併合は難しい。」

バレントは我が国の隣に位置する。そのため、我が国の治安を守るためにも、バレントとの併合が求められていた。

「そうですか。」

「なんだ、残念か?」

「いえいえ。もともと併合が難航することは目に見えていました。我が国の友好国でも無いのですから。わたくしも承知しております。」

我ながら良い執事を持ったと思っている。ただ従順なのではなく、自分の意見を明示する。そんな姿勢を気に入っていた。

「わたくしの夢は世界平和です。せっかく神から魔法を得たのですから、皆が発展のため協力する世界を願い続けて早70年。わたくしの願いは叶うのですかねぇ。」

もちろんだろ、と言いかけてやめる。難関であるバレントとの併合を終えたとして、まだまだ治めるべき国はたくさんある。まだやるべきことも多いな。
軽く苦笑いしながら会話を終え、私は自室へと帰った。






群馬帝国戦記にならんでこちらも書いていこうとおもいます!

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