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小説たち

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ニュイの書いた小説達をまとめています。
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#短編集

〜雨の日の出逢い〜喫茶琥珀での出来事2

田舎から都会に出てきて、3ヶ月。 わたし箕田詩織は地方の大学を卒業したあと、 京都のとある…

番外編・勝又くんの憂鬱

皆んなが寝静まったころ… 毎晩窓をそっと開け、ベランダに出ていく。そして冷たい夜風に吹か…

年の瀬の手袋

「年末最後のタイムセールです! 今年最後!みなさん!この機会をお見逃しなく!!」 ワシが…

年の瀬のみかん

「お母さーん、みかん取って」 娘の言葉でハッと我に帰った。 気づけばもう今年も残りわずか…

サンタさんからの贈り物

「パパ、明日はねサンタさんが来るんだよ」 23日の夜 澪はお気に入りのクマのぬいぐるみを…

この世界は白と黒にハッキリと分けられないものがある

この世界は白と黒にハッキリと分けられないものがある。 「なぜ、こんなことを起こしたのです…

京都の街角の小さな物語

ガヤガヤと夜の交差点は騒めいている。 人の叫声、笑い声、 パッパーっと車のクラクションが鳴る音 耳を澄ませば彼方こちらで賑やかな音が聴こえた。 クリスマスソングが響く街で、 皆んな楽しそうに浮き足立って歩いていた。 土曜日の夜 明日は休みだからか、 仕事のしがらみから開放された人たちが 梯子酒をして、次の店へと向かうその頃 俺は街の片隅でギターを弾いていた。 正確にいうと今から弾き語りをしようとしていた。 アンプの持ち運びにも限界があるから、 大きなものは持ってきていな

一駅ぶんのおどろき

「次は近江舞子〜、近江舞子〜」 電車内にアナウンスが流れ、ハッと目が覚めた。 いけない、気…

今日から変わる新しい関係

今日も、もう少ししたら あいつがやってくるころだ。 バタバタと廊下を走る音が聞こえる。 す…

スーパーの小さな物語り

朝8時 バタバタと子ども達が、 学校へと飛び出してゆく。 「お母さんー、靴下は?!」 「お母…

朝の何気ない風景を切り取って

冴え渡る朝の気配に 少し身震いをしながら、後ろを振り返った。 朝靄が綺麗に山裾を覆い、 山…

真夜中の唄

真夜中にふと目が覚めた。 ひとまずトイレに行って、 そっとカーテンを開けてみる。 起きるに…

野良猫の唄

ニァンとひと鳴きした野良猫は、 塀の上をよじ登り、 細い路地をすり抜けてゆく。 秋の木漏れ…

wherever you are

ONE OK ROCKの曲を聴きながら書きました。 あの頃の時を思い出そう。 2人にとってお互いが特別になった日を。 あたり前の日が2人にとって、 特別になった日のことを。 いつの間にこんな大きな存在に、 なってしまっていたのだろう。 当たり前のように傍にいて、 傍にいるのが当たり前になり過ぎて。 君が僕にとって、どれほど大事な存在か 気づくことが出来なかった。 そうあの日までは。 あの日を境に僕と君との関係は変わった。 「君を愛してる」 普段なら絶対に言わないそ