ASDの傾向がある。それをオープンにして仕事を探している。後々ボロが出るより最初に言う方が絶対お互いのためだと思っているからだ。
　就職の場で情報を後出ししてもいいことなんか一つもないとかなり強く思っている。
　ご存知の通りずっと雇われてない。めちゃくちゃ落とされている。もちろん発達障害とか関係なしに年齢とか経歴のスカスカ具合とかで単純にこいつは雇いたくないと思われているのかもしれないが。

　昨日何気なく発達障害の就職についての色々をみていると「アチャー、うっかり見抜けず発達障害を雇ってしまったよ、どうすりゃいいかな〜」みたいな管理職の人向けの記事に出会ってしまった。
　記事の内容としては「クビにはできないから上手いこと使おうね」みたいな感じで発達障害の特性が紹介されていたが、どうも「そもそもできれば最初から雇いたくない」「できればクビにしたい」みたいな感じだったので相当嫌われているのだなと感じた。

　発達障害で仕事を探している当事者としては「そりゃ人より苦手なこともあるけど、得意なこともあるから特性が噛み合う仕事ならいいじゃないの」と思っていたが、もしかしたら俺が思っている以上に、世の中としては「発達障害雇いたくね〜」と思われているのだろうか。

　だったらどうすりゃいいんだ。隠して仕事を探すべきなのか。いや、性格上無理だ。
　面接で聞かれる「現在治療中の病気などありますか？」という質問に絶対「はい！　月一程度精神科に通院しています！」と馬鹿正直に答えて、そこから発達障害の話もしてしまうだろう。(俺の手帳はなんとかかんとか抑うつなんとかに対して発行されているものでASD自体は手帳と関係ないが、抑うつなんとかの理由にはASDが関わっていると思うので)
　無理して隠して問題ないふりをするのも辛いし、絶対いつかボロが出るし、その時「えへへ、実はあっしASDでして……」などというくらいなら最初から言うべきだろうと思ってしまう。

　就職は嘘つき大会だとよくインターネットの人たちは言うが、いまいち信じられない。一番誠実でないといけない場だろうと思っている。(この思想も発達障害の特性なのだろうけど)

　ちなみに発達障害の就職について調べていたら「障害者求人に応募する手もあるよ！」というのもよく見かけた。確かに手帳があれば応募はできる。だが俺も当事者になるまで知らなかったが、障害者求人は基本的に身体障害者のためのもので「精神はちょっとな……」と思われているのが現状だ。

　障害をオープンにするなら障害者求人に行けよ、一般の求人に行って特別扱いを求めるなよと思われるだろう。全くだ。全くだが前述の理由で障害者求人には雇われない。
　一般の求人にだってべつに特別扱いを求めているわけではない。ただ、人より苦手なことがあって、それが努力でどうにもならないから手帳が発行されていることは事実だし、それを隠しておくのは不誠実に思えてしまう。
「この野菜、ちょっと虫が食ってるけど全然食えるから！」みたいな売り方をする時に最初からそう言って売るのと虫食い部分を隠してしれっと通常の野菜のように売るのでは前者の方が誠実だろうがと思ってしまう。

　だがまあ採用側の気持ちからすれば「え〜、虫食いってキモいし、じゃあ虫が食ってないのを買うけど」ってなるよな〜〜〜〜〜。俺が採用側ならそうするしな。

　じゃあどうすればいいんだ。俺は。値下げしても売れない虫食いの野菜はどうなるんだ。カットサラダにして売るしかないのか。
　なるか、カットサラダに。