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大好きだよパッパ

1987年。37年前のきのう。マッマが死んだ。
そのマッマの誕生日が今日1月17日。

そのマッマの誕生日にマッマはパッパを連れて行ってしまった。
えっ???っていうくらい呆気なく。
スーーーーっと眠るかのように。
ほんの数分席を外しているすきにマッマは連れてってしまった。

お風呂に入ろうと思って、お風呂のスイッチを入れて
パッパの顔を覗いたらすごく白く見えた。
手首の脈をみてみたけどよくわからなくて
首もみてみたけどよくわからなくて
胸をみたけど動いてなくて
「父ちゃん?父ちゃん???」って声を掛けて肩を揺さぶったけど反応がなかった。
まだ身体はあったかいの。

「父ちゃん?起きて?」少し大きめの声で言ったけど目は開かなかった。

一気にパッパとの思い出が頭の中を駆け巡ったんだけど。
いまはそんな場合じゃねえぞ!と。
訪問看護の緊急電話に電話しないと。

「すいません。お世話になってます。パッパの娘です。パッパ死んじゃったかもしれません。」
うまく説明できなかった。
なんて言っていいかわからなかった。
「これから伺います」って言われたので待つことに。
いま親戚に電話したほうがいいのかな?でももし生きてたら?
とりあえず友達にLINEした。落ち着くために。
「父ちゃんしんじゃったかもしれない…」
そんなこと言われても困るよな(笑)
でも落ち着きたかったんだよ。

しばらくして訪看さんが来て呼吸してないの確認して訪問診療に連絡してた。
身体を綺麗にしてくれて「なにか着せたい服」って言われたけど
これってのもないし。一気に痩せちゃったからなあ。
父ちゃんっぽいぶっかぶかのスエット着せてもらった。
お口が開いてるから上手閉じるようにしてもらって。
「お化粧しますか?」って聞かれたから「いらない」って答えた。

詰め物を済ませて訪看さんは帰っていって訪問診療の先生は他に2件まわってるらしく数時間来ないっぽいので急いでお風呂に。
急いでお風呂から出たらフォロワーさんから立派なお花が玄関に置いてあった。

気を抜くと声あげて号泣しちゃうのに。
玄関で号泣した(笑)怪しすぎた。

父ちゃんの側で到着を待ちながら
父ちゃんとの思い出を反芻してた。
世の中の父娘の中で上位ランクに入るくらいには仲良かったと思うんよ。
気はあわないんだけども(笑)
結局、46年間1回も「ごめん」って言われることなく終わったわ。

好きか嫌いかで言われたら嫌いだけど好き。

「二十歳まで育てて貰ったからお返しに20年面倒みよう」って
結局26年みちゃったし。最後6年しんどかったけど(笑)
動き回られる介護もしんどかったし。
動けない介護もしんどかったし。
どっちが楽とかって問題ではないけど。
終わりが見えないってのが1番しんどい。
終わっちゃえば終わっちゃったで寂しいし。

わたしのツイートやブログで不快になった人もいるかもしれない。
申し訳ないなって思いながら愚痴らないとやっていけない!って思って
あえて別垢つくらないで丸裸だった。
わたしの経験がのちの誰かの役に立つかもしれないし。

ちょうどコロナになって皆が自粛になって出掛けられなくなって
実は結構嬉しかった。わたしだけが我慢してるんじゃないって思えて。
父が動けるうちは結構外出できたけど、でも外出中は「ひっくり返ってないか」「火出してないか」っていつも思ってた。
実際家に帰ったらひっくり返ってて90キロ近い父を抱え起こしたのも1度や2度ではなかったし。
父が寝たきりになってからのほうが出掛けるのに心配はないけれど、訪問者(訪看・ヘルパー等々)が多くて出掛ける時間がまずなくなったよね(笑)

コロナが落ち着いてきて皆が旅行やライブやイベントに行くのを見ていると
正直羨ましくて仕方なかった。「ずるい」とすら思ってた。
わたしの外出といえばスーパーか夜に少し行くバイトくらい。
訪看さんヘルパーさんお客さんとの会話しかしていないわたしにとって
夜のバイトは気分転換に最高でした。
別に話すわけではないですが、余計なことを考えなくていいのと短時間なので
気持ち的にリフレッシュできる存在です。

ちょっとバイト2月は休もうってきょうの昼リーダーにLINEしたとこなんだけどね(笑)
昼間にしんみりさせてしまったけど、きょう亡くなりましたってLINEするの気まずかったよ。

きのうくらいから、ちょっと反応的におかしかったパッパ。
人間ってのはしぶといようで呆気ないんだなって。
でもよかった。足の方から感染症とかになって苦しんで逝くんじゃなくてさ。

あれよな。介護保険の調査の人とか。
多分ケアマネからは電話くるだろうし。
なんか色々電話しなきゃなとこあるのよな?
まあまずは朝イチで寺に電話。

ちょっと寝れるかわからないけど。
ベッドには潜ろうと思うよ。
図太いから結構爆睡しちゃうかもな。

ありがとうお父さん。
もう少し一緒に居たかったけど楽しかったよ。
タバコもお酒も欲しがったのにあげなくてごめんね。
むこうでいっぱい浴びたらいいよ。
大好きだよ父ちゃん。

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