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2023年下半期の音楽活動を振り返る

半期恒例の、活動振り返り記事です。これを人様が読んで楽しいと思えるのかは分からないですが、2019年あたりからずっと続けてます。

2023年の下半期なので今年の7月〜12月の半年間、上半期とは打って変わってリリースラッシュでした。


Epic Vanguardの本格始動

かつての自分のバンドやソロに代わるアーティスト活動として始めたEpic Vanguardの曲を色々出せました。

Epic Vanguardってそもそもなんやねんという人は↓

配信デビュー曲の「Alpha Ignition」を皮切りに、

こなさん主催の「空想世界コンピ」へ「Lost Eden」を提供したり、

去年出したアルバム「Enigmatica」の曲「Re:boot」をセルフリミックスしたり。

これまでochiとしてやってきた作品は毎回ジャンルバラバラだったので、Epic Vanguardは基本のサウンドイメージを確立するために(色々やりたい気持ちをある程度抑えて)3曲ともメロディックダブステップにこだわりました。

3曲も出したら、そろそろエレクトロニックミュージックやってます、と大っぴらに言えるかな。

EDMプロデューサーになりたくてEpic Vanguardをやってるというよりは、メロディックダブステップみたいな音楽を基盤に、自分が思うサイバーでファンタジーな世界観を表現する自分の音楽を作ろうと思ってるので、

今は結構EDM色強い感じではありますが、いずれはバンドやオーケストラサウンドとデジタルの融合みたいなスタイルになっていきたいな〜と思ってます。(ギターのサウンドをシンセサウンドに馴染ませるのが目下課題)

目指す姿は「洋楽っぽい邦楽アーティスト」

Epic Vanguardは海外志向でやってるので、歌詞も英語だし曲調は日本のSNS界隈で流行りそうなものとは全然違うけど、自分自身、洋楽っぽい日本人アーティストに憧れて音楽をやってきたところはあるので、

Epic Vanguardがこの「洋楽チックな邦楽アーティスト」という系譜に入る、そんな目標でやってます。(そんな系譜がそもそもあるのかって話はあるが)

もっと色んな人とコラボしたい

来年も色々構想を考えてて、ボーカリストをゲストで呼ぶのがEpic Vanguardなので、もっと色々コラボしてみたいですね。男性ならポストハードコアバンドのボーカルやってる人とか、女性ならVtuberとか。

もっと言えばそれこそ欧米のボーカリストに歌って欲しい。HALEINEとかGG MagreeとかLightsとか、Seven Lionsの曲に参加してるような人に。(インスタのDMからなら連絡つくのかな)

もし歌い手の人、これを見ていて興味を持ってくれたら、僕のサイトのContactページのフォームからいつでも連絡ください。

1つの国で100万人のファンベースを作るんじゃなくて100ヶ国で1万人のコアなファンを抱える戦略

というのを坂本龍一さんが言ってたことがあって、
「100万人のファン層を維持すると自分のしたくないことをするハメになるけど、1万人なら好き勝手やっても付いて来てくれる」
「それが100ヶ国で作れれば、経済規模は100万人と同じ」
という理屈です。

数字感は一旦置いておいたとして、自分がやりたいことの方向性はまさにそれで、だから「海外ウケしたいな」という目標に繋がってくるのです。

楽曲提供が増えてきた

仕事としての楽曲制作も出来て、VMLへアルバム「Sequence」を提供しました。

このアルバムからいくつかサブミットを出したところ、Spotifyで300人近い海外のリスナーを獲得、プレイリストに入った回数は40以上になりました。

それまでochi Spotifyはせいぜい5人くらいしかリスナーいなかったんだけど、このアルバム一枚で一気に60倍です。

アメリカ、インド、ケニア、ウクライナなど、世界中で毎日再生され、日に日にリスナー数が増えていって、海外でウケたいとずっと思ってたので、嬉しい。(特にキーウで再生されてるのを見た時は「俺の曲聴いてる余裕がある、のか?」と嬉しいような不安なような気分になりました。音楽が平和をもたらすなんて思いませんが、聴いてくれたことで何らか助けになってたら嬉しいですね)

VMLのサイトからダウンロードしたら、無料で動画のBGMに使えるので、動画編集者の方はぜひ使ってください。僕がカッコいいと思うBGM曲はここにあります。

歌ものも制作した

お仕事系だと他にも、個別に依頼をいただいてポップス系の歌ものもいくつか作りました。ほとんどココナラ経由だったけど、頑張ったかいあってか、ゴールドランクになりました。

こういう形で依頼されて作る曲は、自分じゃあまりやらないだろうなというタイプが多いので、ちょっとした刺激になります。

依頼主にリファレンスありますか?って聞いたら「こんなイメージです」と自分が普段聴かないヨルシカとかBIG BANGとかKalafinaの曲を出されたりすることもあって、それに対して、相手のイメージを汲み取りつつどう自分のフィールドに落とすか、を考えるのが結構楽しいです。

以前「裏方つまんないな」って言ったんですが、自分のクリエイティビティを評価される裏方なら面白いし、数ある作家の中からわざわざ僕を選んでくれた方には全力で応えたいですね。

依頼をもらったら大体2、3日でワンコーラス作って出すんですが今のところその段階で「違う!」って言われたことないので、そのあとは割とスイスイ出来ます。

ココナラの出品ページは↓↓

あとは、使ってるという連絡をもらえてないのでこちらでは分からないけど、YouTuberの専属BGM曲もいくつか採用されたりしました。

自分の認知経路を知る

これまでに依頼をいただいた方へ毎回、「どこで僕を認知してくれたか」を聞くアンケートを取っていて、その回答を見ると、よくある認知経路としては圧倒的にYouTubeにあげている動画、その次にnoteの記事、というパターンでした。

依頼につながった動画は例えば、

このあたりのようで、ベタですが「こんな感じの曲ができます」というアピールは積極的にした方がいいんだな、ということはわかりました。
3分程度で複数曲をダイジェストで聴かせる動画というのは特に有効みたいです。

特に「雪月花」は、この曲自体を気に入ってくれた人からそのまま依頼がもらえた、というミラクルを何度か起こしてる曲なのですが、

「雪月花が良くて頼みました」と言われたことはあっても「雪月花っぽい曲を作ってほしい」と言われたことはないので、やっぱり自分の作風やスタイルをわかりやすく、数多く提示すると相手も判断しやすい、ということなのかなと思っています。

知ってもらいたかったらまず自分から

発信するのが大事だなと思います。
「聴かれない」ことを悩む制作者は多いですが、やっぱり「聴かせにいかない」と聴いてはもらえないな〜と思います。

というわけで今年も作りました↓

来年は本当に作りたい音楽だけ作ろう

BGM曲業界のあり方も変わってきた

「音楽で収益を」ということを考えてこの2年ほどやってきましたが、実際のところお金はそこそこそれなりに入ったものの、作りたくないものや、自分が良いと思えない音楽を出してきたりもしました。

「こういうのがウケるんでしょ」というノリで出した曲もありました。(大体そういうのはウケない)

ただ、ここに来てAI作曲なんてものも普及し始め、「ありがちで無難な曲」はスピードもコストもかなり抑えられた状態で作れるようにもなってきました。

それに伴ってか、BGM楽曲提供をしていた企業もAudiostock始め、徐々に方針が変わってきたなあと感じる部分はあります(特定の作家とだけやり取りして、広く楽曲は受け付けない方針になったところとか)

僕もそんな時代に「売れそうでありがちで無難な音楽」作る意味ってあるのかなあと以前から疑問を持っていましたが、ここにきてだいぶ決心がついてきて、来年は「本当に自分が作りたいもの、自分の音楽として出したいもの」を前面に出してやっていこうと思いました。

(そういう意味では、今年はほとんど作りたいものしか作ってなくて、しかも売上は去年を超えたので、すでにこの方針は達成できてる)

実際のところ、BGM曲みたいなものが売れても、誰からも感謝されないし、本当に使われたかも自分じゃ分からないし、ゴールデンのTV番組に使われてもお金なんてほとんど入らないし、さらに自分自身のことは認知もされないので、やってる意味をあまり感じられなくなってきたというのが大きいです。

音楽性をねじ曲げなくてもお金を出してくれる人はいる

「BGM曲って意味あるか」って話で言えば、ずっと作り続けてきてそれが合ってる人には良いんでしょうけど、裏方仕事が嫌いな僕には合ってないというか、作家性を評価されたい願望が強い自分にはあまり向いてないなと感じてます。

「自分の作家性なんて殺して、エンド(依頼主やコンテンツの買い手)が喜ぶものを作れ」と言われたことがあるんですが、それを聞いて僕は自分が曲作る機械になった気分がしたので、多分本当にそういうところに喜び感じられる人間じゃないんだと思います。

ちなみに、個人でいただく依頼案件は、全部自分の思うように作ってますが、今のところ依頼された皆さん「イメージどおりでいい感じです」と言ってくれるので、音楽性をねじ曲げなくてもお金を出してくれる人はいます。

音楽活動の資金は音楽で稼ぐという方針は変わらないので、「制作のご依頼お待ちしています」は今までどおりやりますが、それと並行して「こういう曲要りませんか?」で自分から打ち出していく方針を取ってみようかと思っています。

Epic Vanguardももっと色んな音楽的側面を見せつつ、よりクオリティを上げて、まずはSpotifyの公式プレイリスト(Pixel GardenとかRocktronicとかSad Beatとか、自分がよく聴いてるやつ)に入るのを目標にしていきたいです。

ギター上手くなりたい

来年以降で音楽的に取り入れていきたい要素としてギターがあって、ここ最近ギターをよく触ってます。

元々ベース弾きだったのがここ数年バンドというものから引退して、頼まれてベースを弾くことも無くなり、自分が楽しいと思えることをしようと思って、ギターをちょこちょこ弾くようになりました。

何系っていうのかよく分からないんですが、PolyphiaとかManuel Guardner Fernandesとか、日本人だとIchikaみたいな、アイバニーズのギターでテンションコードバリバリのクリーンなサウンドでソロギターに近いようなプレイスタイルが、一人で弾いてて面白いなと思って、コードの勉強半分楽しみ半分で弾いてます。

PCで音楽作ってるとどうしてもPC作業って感じで作ってしまうようになるんですが、たまに楽器を触るとフィジカルな音楽感覚を思い出せるんでちょっとした運動だと思ってやれるのと、そのうち上手くなって自分の音楽にも新しいギターサウンドをもっと反映できるようになりたいですね。

「誰かのために」じゃなくて「自分のために」でいい

音楽やってる人の中には、「◯◯な人を元気付ける音楽を!」とか「自分の音楽で◯◯をなくしたい!」とか、具体的にどんな影響を与えたいか公言する人もいますが、僕は自分の音楽で誰かをどうこうしようなんて思ったことないんですよね。

だから、強烈なメッセージや自分の主義を主張するような曲は基本的に作ってません。

それよりも「この音マジでドープ」とか「このメロディが綺麗」とか「ここからこのパートが加わってこの流れでドロップ入るのカタルシス!」みたいな、音楽的な気持ちよさを追求したかったり、純粋にフィクションとしてのエンターテインメントを楽しみたいタイプなので、尚のことまず自分がカッコいいと思えるのが大事だなと思いました。

知らない誰かの笑顔のために、の前に、まず自分の満足と笑顔!
人を幸せにするのはその後!


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