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ochiが選ぶ個人的アルバムオブザイヤー2018

毎年、その年にリリースされた新譜の中で、個人的に何度も聴きまくったアルバムを4枚選んでiTunesのプレイリストにしていて、それの今年バージョンを公開します。

これを読んでもらえたら、いかに自分が他のバンドマンと音楽の話が合わないか理解してもらえると思います(笑

1,Spirit Fingers / Spirit Fingers

今年はあまり新譜を聴いてなくて、昔のアルバムを何度も繰り返し聴いていたけど、そんな中で閃光のごとく現れた、今年の5月に出たジャズバンドのデビューアルバム。ピアノ、ギター、ベース、ドラムの4ピース。

何と言ってもベースにアドリアンフェローが参加してるのが大きいけど、グレッグスペロのピアノと曲も良かった。

ピアノの刻みのパターンからリズムが展開されて、それにギターとベースが加わる流れが主で、その曲展開がどれも秀逸。全員テクニシャンなのは分かるけど、単なるテク見せみたいなパートはほぼ皆無で、終始歌心のあるアドリブと4人と思えないくらい重厚なサウンドスケープ。それでいてユニゾンってそんなにピッタリ合う?ってくらい正確なユニゾンパート。

なんでもグラミーにノミネートされているとか。とにかくこれは死ぬほど聴いた。ジャズのアルバムでここまでリピートした作品は久しぶり。

日本に来て欲しくて、グレッグのインスタでコメントしたら、「今エージェントを探している段階だよ。僕らも早く行きたいから、日本でこのアルバムを周りの人に広めてくれ」と言われたのでみんな買いましょう。

2,AA= / Re:Rec

元MADの上田剛士さんのユニットのベストアルバム。全曲リテイクで、打ち込み中心のオリジナルアルバムと違って、ライブの時の編成でものすごいアグレッシブな音で録られてる。

もともとマッドカプセルマーケッツは高校の時に好きだったこともあって、AA=も入りやすかったけど、マッドよりもキャッチーで、とりあえずスカッとロック聴きたいみたいな時はちょうどいいアルバムです。

3,BIGYUKI / GREEK FIRE

2年前に出たアルバムだから、新譜という基準なら反則なんだけど、今年の自分のハマり方がかなりすごかったので特別賞的に。

元々の出会いは、ジャズで新しいことしてるアーティストいないかな〜と思ってググったらNAVERが出てきて、新しいジャズアーティストというページが。載ってるアーティストを見たらグラスパー、ロイハー(今年亡くなった、悲しい)、デリックホッジ…、どれも有名すぎるし知ってる人ばかりだな、と思ってた中に彼の名前が。

「グラスパーとQ-tipが絶賛する日本人キーボーディスト」という前評判に惹かれて、とりあえずYouTubeで一曲聴いたら、そのダークな世界観、SF映画にインスパイアされた曲タイトル、バンドとシンセで再現する人力ヒップホップ、色んな音楽要素が一曲の中に混在するスタイル、と個人的好みど真ん中だったので、そのままタワレコに行ってアルバム2枚とも購入。

さらに調べたら11月に日本でライブ!すぐさまチケット取って、ステージでのBIGYUKIにもやられてしまった。

アルバムの時点でかなり作り込まれてるけど、ライブだとそれがさらに壮大に、フィジカルになる印象。それでいてジャズ的なインプロヴァイズもあって、ジャムバンドのような側面もある。(会場が渋谷WWWと、かなりゴリゴリの出音な場所だったのも大きい。)

こりゃあ、ニューヨークの凄腕がこぞって絶賛する訳だと思いながら、心の整理がつかないくらいの衝撃を得たので、今はBIGYUKIが自分の中では一番お気に入り。

アルバムは2枚とも好きだけど、比較的生バンド感の強い1stの方が好み。

4,SUGIZO / COSMOSCAPE II

LUNA SEA、X JAPANのギタリスト…という肩書きとは別に、個人的に彼のソロ作品が大好きなのです。フラゲして今日買ったけどすでに1周聴いて、もう自分的名盤入り。まあ、既出曲がほとんどなのと、収録曲の入ってる元のアルバム「音」と「ONENESS M」の2枚はよく聴いていたので。

ここ10年でのソロワークのベストアルバムで、まだロック感の残ってた、2008年の初代COSMOSCAPEよりもテクノ、エレクトロニカ寄り。

SUGIZOさんは、ベスト盤なのにキャッチーな歌モノとかはほとんど入れず、音楽的にターニングポイントになった本当に自信作か、普遍性のある曲だけを厳選して入れるので、一見さんにはかなり辛い内容だけど、彼がどういう人なのかを理解してから聴くと、ディープなSGZワールドに浸れる。

1曲目の「百鬼夜行」はペプシのCMで聴いた時から、リズムがSGZさんのアルバムに入ってた「IRA」だな、と思ってたら本当にそうだった。この曲は菅野よう子さんも共同作曲アレンジしてて、前からSGZワールドと菅野音楽は相性いいと思ってたので、二人でアルバム1枚作って欲しいなあ。

そして、最近のSUGIZOさんのアルバムでのベースはシンセベースであることが多く、その音色にもだいぶ影響を受けてきていると思います。エレハモのベースマイクロシンセ欲しい。

旧譜でよく聴いてたBEST4

自分の音楽の趣味はだいたい1週間単位で変わるので、あまり同じものを聴き続けることは少ないんだけど、そんな中、今回の4枚はかなり長い時間接していた作品ばかりです。 新譜以外でよく聴いたアルバムは、

Eyot / Innate
BOOM BOOM SATELLITES / 19972016
Kendrick Lamar / To pimp a butterfly
Animals As Leaders / The madness of many

とか。ベースの練習材料としてWeather Reportの「HEAVY WEATHER」もコピーしたり、マイルスやジャコのアルバムも聴き直してまたハマっていた時期もあり。カマシワシントンはすごく話題になっていたけど、個人的には理解できるまで時間がかかりそうでしたね。

そういう訳で、今年も素敵な音楽とたくさん出会えました。

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