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公認会計士短答式試験について

今回は公認会計士試験の短答式試験についてお話ししたいと思います。

私自身短答式試験には2回落ちてしまいました。その経験をお話しさせて頂くと、1回目の受験は令和2年第I回短答式試験で、ボーダーは異例の57%でした。私はまだ全然勉強が足りておらず、ボーダーマイナス5%以上離れて、完全に実力不足で落ちました。

2回目の受験は令和2年第Ⅱ回短答式試験でボーダーは64%でした。自分は63%で不合格でした。落ちた当時は適当に書いたマークもことごとく外れてたこともあり自分にはなんて運がないんだと考えてしまいましたが今から思えばやったつもりになっていただけで実力不足でした。

3回目の受験は令和3年短答式試験でした。令和3年の短答式試験はコロナの影響で年1回となってしまいました。自分は74.8%でボーダーは62%で合格することができました。

自分は短答式試験の突破については順風満帆とはいかず大変苦労しました。そこで公認会計士短答式試験突破のための注意点についてお伝えできればと思います。

短答式試験突破のための注意点としては
①あまり深く考えすぎず予備校の日程に従う
②重要度と難易度を踏まえて勉強する
③12月の短答で必ず受かりきる
という3つをあげたいと思います。

①については単純なことなのですが意外とここが大切です。短答式試験は単純暗記の量も多く、勉強方法に工夫を凝らしたとしても必ず膨大な時間の暗記時間が必要となってきます。私自身も入門期の頃は予備校の答練をわからないまま解いても仕方ないと言い訳にして結局ほったらかしにすることがよくありました。初めの頃はインプットの量が膨大なので答練から逃げたくなりますが、答練を受けきるだけでもかなりの実力が付きます。答練を受ければなんだかんだでやり直しはすることとなり、それによって苦手論点を丸々放置してしまうことがなくなります。1時間程度の予備校の答練のために出向くことはかえって非効率に思えることもあると思いますが、スケジュールを自分で管理して完璧に遂行出来る人はかなり優秀な人に限られると思いますので予備校の授業、答練をペースメーカーとして学習を進めていかれることを強くお勧めします。

②については公認会計士試験を勉強する上で肝となる部分だと思います。まず重要度というのは言い換えれば試験における頻出度と考えてください。各予備校によって異なると思いますが授業や答練にて各論点や問題の重要度が示されていると思います。そして難易度は論点や問題の難しさという意味そのままのことです。
「会計士試験は重要論点さえできれば受かることが可能な試験です。」というセリフを必ず聞くと思います。そして私もこれには賛成ではあるのですが実は少し危険な考え方でもあると思います。例えば短答式試験の重要論点の問題だけ完璧に取れれば必ず受かるといえると思います。しかし本試験の緊張下でそんなに簡単に点数を取り切ることはできません。よって少しぐらいマイナーな論点であっても教科書や答練に出たものは重要論点までとはいかずともインプットしていかなければ私の2回目の短答式試験のようにギリギリ不合格になってしまう可能性もあります。よって重要度が低くても難易度の低い論点については抑えることで余裕をもった合格を目指すことが安全です。例えば財務会計論において、連結CFの問題は短答式試験で問われる可能性は決して高くはなく、仮に出題されたとしても非常に難易度が高い傾向にあり、学習量も膨大なため短答式試験において注力すべきではありませんが、分配可能額の算定の問題の問題も同じく短答式試験での出題頻度は低く、論文式試験でもほぼ問われないようなものですが、その算式は非常に簡単であり1分もあれば容易に答えを導くことが可能なため可能な限り学習するべきといえます。
このように重要論点以外を自己の判断や周りの声に従って容易に切る行為は結構危険な側面もありますので重要度が低くても難易度の低いものは覚えておくということが確実な合格のためには必要かと思います。

③については12月の短答で受かれば、租税法や経営学、論文式特有の諸論点について余裕をもって勉強できることからも圧倒的に有利なのは周知の事実なのですが、単純に第I回短答式試験と第Ⅱ回短答式試験では受かりやすさも異なるということについてお伝えしたいと思います。
令和2年の短答式試験を例にすると第I回の合格者は1139人で第Ⅱ回の合格者は722人とかなりの乖離があります。また実質合格率も第I回は約15.7%なのに対して第Ⅱ回は約12.8%と低くなっています。
このように第Ⅱ回はネガティブな要素が多いため第I回と同様なものと思うことなく第I回で受かりきるメンタリティーが大切です。

以上が私が経験上短答式試験突破までに大切だと考えることです。今回の記事が読者の皆様に反響がありましたら各科目の留意点や現実的な得点プランなどより詳細なことについても発信していきたいと思いますのでよろしくお願いします。




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