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【小説】戦う!ソフトウェア・エンジニア

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30年以上のソフトウェア・エンジニア人生を振り返って、 関わったり、聞いたりしてきた様々なエピソードを思いっきりデフォルメして、小説形式でお届けします。
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記事一覧

【小説】戦う!ソフトウェア・エンジニア

『盤下の敵』(最終回) ●守破離 光ケーブル問題から約1年が経過した。 私も社会人3年目…

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【小説】戦う!ソフトウェア・エンジニア

『盤下の敵』(6) ●いざ、本丸へ 酷暑の中、我々は再度客先の工場を訪問していた。 本当…

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【小説】戦う!ソフトウェア・エンジニア

『盤下の敵』(5) ●絶望と希望の交差 新事実と絶望を胸に、我々は帰路についていた。 私…

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【小説】戦う!ソフトウェア・エンジニア

『盤下の敵』(4) ●最前線 寝台列車に揺られながら、現地に到着したのは朝日が昇った直後…

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【小説】戦う!ソフトウェア・エンジニア

『盤下の敵』(3) ●戦闘妖精、情報収集中 久しぶりにまともな食事だった。 最近はコンビ…

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【小説】戦う!ソフトウェア・エンジニア

『盤下の敵』(2) ●トロール来襲 現場の接続図はこうだった。 取引先の全社ERP(エンター…

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【小説】戦う!ソフトウェア・エンジニア

『盤下の敵』(1) ●開戦前夜 朝礼が始まった。 始業前にも関わらず、社員は課長の「訓示」を「ありがたく拝聴」することが「強制」されていたのである。 同僚のTは私の斜め前で無表情に休めの姿勢をとっていた。 後ろには昨夜飲みすぎたのか、K先輩とM先輩がダルそうにしながら、私の後ろに隠れるように少し小さく前かがみになり、ややもすると私にため息がかかるくらいの距離で立っている。 ソフトウェア開発現場…、そう、そこはもう「戦場」。 私は入社してまだ1年ちょっと、やっと職