三四郎推しのオリラジファンによる、オリラジファンのための三四郎プレゼン。(前編)
さて、いよいよ本番です。
なぜ、私が「オリラジファンなら多分三四郎も好きなはずだ!」と思うか。
この2組は似ているからです。
この文章が結果的にどのくらいの人に読まれるかはわからないですが、きっと信じられないというか、受け入れがたい方が多いでしょう。「社長が?」「慎吾君が?」と思われることでしょう。
圧倒的なカリスマ性と、そのオーラを裏付ける確かな頭脳とセンスを持った中田敦彦と、キュートなルックスとポップさを武器にどこまでも愛される藤森慎吾。それがオリエンタルラジオです。
一方の三四郎。滑舌の悪さと挙動不審なリアクションからすっかり出川チルドレンの名を欲しいままにする小宮浩信と、着々と“じゃない方芸人”への道を進みつつある相田周二。特徴だけを列挙すれば、とても似ているとは思えないでしょう。
しかし、誰が何と言おうと、この2組は似ているのです。
なぜ私がそう思うのか。その理由はひとえに三四郎のネタにあります。
あまり知られていませんが、彼らは2013年、2014年と2年続けてTHE MANZAIの認定漫才師50組に選ばれた実力者であり、昨年は決勝こそいけませんでしたが、ワイルドカード枠を争う敗者復活戦に出場し、6位という成績を残しました。今年はM-1にエントリーしており、現在3回戦まで順調に勝ち進んでいます。テレビ東京系列「ゴッドタン」の企画「この若手知ってんのか2013」という、芸人が若手芸人をランキング付けする企画では、天才だと思う若手芸人1位に輝いたほど、その実力はお墨付きなのです。
その三四郎を表現するにあたって、よく私が使うフレーズがあります。
稚拙で歪で乱暴で、とにかく脆くてめちゃくちゃだけど、繊細かつ精巧で美しく、それでいて逞しい漫才を、とても丁寧にする人たち。
この言い回しは、自分の言葉ながらとても気に入っています。よく言ったなあと、ずっと噛みしめているくらいです。この表現は三四郎が好きな人には褒めてもらえる自信があります。
しかし、字面だけ見たらそれこそめちゃくちゃですよね。本来なら共存しないはずの言葉が羅列している文章。でも、三四郎の漫才ってそうなんです。とにかく普通じゃない。漫才界の常識が通用しない漫才をするのが、三四郎というコンビなのです。
だからこそ、彼らの漫才は好みが分かれます。訳が分からない人は、おそらくずっとわかりません。実際に、三四郎のネタを書いている小宮さんは、DVD発売の際のインタビューでこう語っています。
ほとんどお笑いを見たことのない人が最初にこのDVDを観たら、あまり面白くないと思います。
ここで、もしかしたらあれ?と思う方がいるかもしれません。なぜなら、私は動機編で、「オリラジファンにはお笑いが好きでオリが好きというより、とにかくオリが好き!という人が多いイメージ」と述べているからです。この法則に則ると、オリラジのファンには三四郎の漫才はウケないのでは?と、思われるかもしれません。
しかし、私はオリラジファンにも三四郎の漫才はウケるだろうという確信があります。その根拠は、先ほどの小宮さんの言葉の続きにあります。
僕らはオーソドックスな漫才ができないからこういう形になったので、基礎がしっかりしている芸人のDVDを観てから『一九八三』を観てください。
三四郎の漫才の面白さは、とにかく自分の中の漫才の常識をとことん裏切られるところにあります。あまり細かく言うと実際に見た時に面白くなくなっちゃうので言いませんが、オーソドックスな漫才を見ている人ほど、三四郎の漫才はより面白く、より刺激的に感じるのです。
ここで、オリエンタルラジオの漫才を思い出してみてください。彼らの漫才のルーツは、あっちゃんの並々ならぬお笑い研究ですよね。NSC入学前のネタがまさしくそれですが、武勇伝バブル後の漫才も「俺らだってちゃんと面白い漫才できるんだ」という証明だと言わんばかりの、正統派。
そう、正統派。
(もちろん中田ワールドは炸裂しているので十分個性的なのですが、)漫才そのものは偉大な先輩方が築き上げた正統派の血が脈々と流れる、基礎がしっかりしたものなのです。
だから、「あまりお笑いは詳しくない…」というオリラジファンの中にも、三四郎の漫才を面白いと感じる土台は出来上がっているのはずなのです!!!
ここで、私がおすすめする三四郎の漫才をいくつか紹介します。「いや、どこが似てるか早く言えよ」と思っていらっしゃる方、もう少しお付き合いお願いします。ネタを見てもらわないと、どうしても話が進められないのです。
漫画「ドラゴンボール」を題材にしたネタ。彼らの代表作であり、一番万人受けするネタです。
「えっ、それで漫才する!?出来る!?」っていう衝撃がすごいネタです。
「ああ!こういうルールね!」と理解したらもうダメなやつです。
割と三四郎では定番のパターンです。これが定番って、って思ってほしい!
以上、おすすめ漫才4本でした。これを全て見終わって「面白い!」と思えないと、この先の私の話はご理解いただけないかと思います。ですので、ここまでを前編とし、実際どこが似ていると思うかの理由を、後編で述べたいと思います。
ちなみに、この動画は全て事務所が公式でアップしている動画です。
マセキ芸能者は、YouTubeとニコニコ動画に公式チャンネルを開設しており、ライブの映像をたくさんアップしています。もちろん三四郎もその例に漏れず、20本以上の漫才を合法的にYouTubeで見ることが出来ます。現在、YouTubeで三四郎と検索するとおそらann0の動画が多く表示されると思うので、“三四郎 漫才”で検索してみてください。
それでは、後編で!
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