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鹿児島県民教育文化研究所の半年解体延期について

 これまで鹿児島市春日町にある「鹿児島県民教育文化研究所」の解体問題について触れてきました。地元に住み、イベントなどでこの築80年以上の豪商の邸宅だった和風建築物を利用させていただいていた者として、あまりにも唐突で「財政難」を理由に解体が強行されようとしていたことに憤りを感じたからです。

 その後、解体に心を痛める人々が各方面でアクションを起こし、4000筆を超える解体延期嘆願書が所有者である鹿児島県教育会館維持財団に提出されました。また鹿児島市議会、鹿児島県議会でも自民党や無所属の議員から解体問題に対する質疑が行われ、9月22日に財団は「半年間の解体延期」を表明しました。

 しかし。解体延期に喜んだのもつかの間、財団は研究所と同程度以上の土地を売却してくれる個人や団体を探すこと、研究所を購入する個人や財団を探すこと、延期に伴って発生する損害賠償金を要求してきました。
 もう、何をかいわんやです。

 ただ、半年という時間ができたことは確かです。また、これまでアクションを起こしてきた人々もやみくもに「解体延期」だけを声高に叫んでいただけではありません。水面下で各方面への働きかけはしっかり行っています。もちろん膨大な費用や手続きが発生し、解決までにはいくつもの越えなければいけない壁が立ちふさがっていることも事実です。それでも諦めずに情報を集め交渉し続けている方々がいます。

 私はただのしがないフリーライターで、何の力も知恵もなく、ましてや先頭に立って何か行動できるわけではないのですが、引き続き研究所とその動静を見守っていきたいと思います。そして数は少ないですが私のこの記事を読んで下さっている方に正確な情報をお伝えできればなと思っています。

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