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日本人が海外のWeb3カンファレンスを最大限活用するために

こんにちは。

今年のNFT.NYCでは日本から数百人規模で参加があったようでしたが、これからも海外のWeb3イベントに行く日本人起業家が増えていくと思います。

僕自身、数年前からこの業界に入り浸り、Web2の世界と比べても独特なWeb3の世界のカンファレンス文化へ参加して世界各地を巡ってきました。
その中で意識してきて役に立ちそうなことを、これから色々な場へ行かれるであろう多くの日本人の方へ共有したいなと、先日Twitterでも下記のような連投をしました。
少し補足をした上でnoteとしてまとめます。(過去に参加したものの写真と共に..)


1. カンファレンスの歩き方

まず、記者や開発者の方とかでない限り、会場内でのセッションはほとんど聞かなくてよいと思います。(開発者の方であれば、ワークショップが開催されていたり、ハッカソンイベントが同時に行われていたりします。そういった小規模なセッションはストリーミングされないことも多いです)
たいてい後からアーカイブ配信されたり、大きな発表は誰かがTwitterでまとめてくれたり、CoinDeskなどですぐニュースになります。
現地にいられる限られた時間は、それぞれの目的に沿った人と会ったり、自分のプロジェクトを発信することに集中するべきです。
後述しますが、今回のようなイベントでNYに人が集まっていたとしても、昔からクリプト界隈にいるような僕の知り合いはカンファレンス会場自体にはあまり行かなかったりします。

DappCon in Berlin, 2019

2. コアな人はどこにいるのか

大規模カンファレンスの肝はサイドイベントや招待制の集まりだったりします。業界歴が長いようなコアな開発者や投資家はメイン会場でなく、そういう場にいることが多いので、カンファレンスのメイン会場で手当り次第に話しかけるのはあまり効率良くない場合が多いです。
その日ごとにエース級のサイドイベントがあったりするので、招待をもらえるような繋がりを事前に作り、入り込めると良いと思います。

a16z side event in Berlin, 2019

3. 事前の準備

街に大量の人が流れ込みイベントが始まると皆バタバタとするので、現地に行く前にアジェンダを整理し、会いたい人とは事前にアポを取っておくことが重要です。 現地でたまたま良い人と出会って話す時間を取れるのは相当ラッキーでないと厳しい。
そもそも、イベントに参加をして何を得たいのかが明確でないと海外ぽい雰囲気楽しんで終わりがちだったりします。(自分の自由で参加し、雰囲気を掴むことが主な目的ならそれはそれで良い)
逆に言うと、あまり具体的な目的や事前の繋がりがないまま大規模カンファレンスに飛び込もうという起業家の方がいたら、費用対効果を考え直したほうが良いかもしれません。

NodeTokyo Conference, 2018

4. 世界の中の日本人として

自分の一挙手一投足が世界のWeb3界隈における日本のイメージを形作っている自覚で行きましょう。自分の感覚したら他にも沢山いる日本人の一人だとしても、 海外のイベントで出会う日本人以外の人から見たら「あなたが日本」です。失礼なこと、適当なことは言わないで、アジア/日本代表のつもりで発言することを心がけましょう。
また、最低限相手にストレスをかけないレベルの英語は身に付けていったほうが良いと個人的には思います。そうでないなら通訳してくれるような人と一緒にいた方が効率的です。

SF Blockchain Week, 2019

5. 友達をつくる

いきなりピッチを始める前に、旅先で出会った一人の人間と話すように相手に接したり、真っ当なコミュニケーションをして人間関係を築きましょう。
コミュニケーションの姿勢としては'Give & give'を基本にすると良いです。相手にとって価値のある情報は何なのか?何をしたら喜んでもらえるのか?をいつも心のどこかで意識しましょう。
2018-19年ごろクリプト冬の時代に世界中のカンファレンスで出会って仲良くなった人達は、ずっと仕事面でも良い影響を受けているし、自分の糧になっています。

Quantstamp + Obi's side event in Osaka, 2019

6. コンフォートゾーンはどんどん突破しよう

あと言うまでもないですが、旅先まで行って普段自分がいる国で会える人とばかり集まっていても仕方ないですね。
初対面で1on1することに抵抗があるかもしれませんが、どんどんコンフォートゾーンを突破していくことが大事です。
すでに信頼関係ができている友達が現地にいるのであれば、その人に「こんな人と会いたいんだけど」と事前にお願いしたりするとより良い繫がりが更に出来やすくなるはずです。(あくまで信頼関係ができた上でお願いしましょう。)

EventHorizon in Berlin, 2019

7. 最も効率的な海外カンファレンス参加方法

一番効率が良いカンファレンスへの参加の仕方は、自分自身が登壇者として呼ばれることです。
大抵のイベントではスピーカーディナーなどが用意されていたりするので、他の登壇者とのつながりも作りやすいですし、自分のやっていることに興味を持っていただいた方とも接点を作りやすいです。もちろんチケットを買う必要もありません。手段が目的になると本末転倒ですが、自分それぞれのフィールドで成果をつくり、カンファレンス主催者から見て価値のある情報を提供してくれると思われればそんなオファーがあるかもしれません。

Edcon in Sydney, 2019

番外編:カンファレンスのチケットについて

海外のWeb3カンファレンスのチケットは大抵とても高額です。今回のNFTNYCでも最も一般的なチケットで10万円以上したようです。
結論から言うと、チケットは極力買わないでよいと思います。
僕自身、2018年ごろからカンファレンスのチケットは一度も自分で買ったことがないです。登壇者や友人として招待してもらったり、そもそも会場に入る意義がなかったものも多かったからです。前述した通り、メイン会場に会いたい人がいない場合も多いので、サイドイベントや別のミーティング場所などで人に会うことができます。

また、スタートアップとして走り始めたばかりの起業家の方などは、チケットや旅費にお金を費やして行くくらいだったらプロダクト開発などに没頭した方が有意義かもしれませんので、冷静に正しい意思決定を。
開発者の方などであれば、イベントによっては開発者を優遇してくれて無料チケット枠や旅費の一部を負担してくれるスカラーシップ制度などを設けているところもあったりするので、そちらも要チェックです。

良い旅を!

Obi

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