棟梁の啖呵がカッコいい！大好きな「大工調べ」を若手真打の柳亭小痴楽師匠がやっていた。

噺自体が面白く痛快なので、誰がやっても笑えるネタではある。が、棟梁のカッコ良さが魅せどころなので、男っぷりの素敵な方がやってるのを見たい。そういう点では、やはり3代目古今亭志ん朝師匠が一番好きだ。

さて、昨年9月に真打昇進した柳亭小痴楽師匠。フワッとしたパーマヘアで、落語家というよりはメンズノンノに出てそうな若手人気噺家である。見るからに若旦那、棟梁よりも与太郎が似合う。そんな彼の「大工調べ」も、いつもと趣が違って良かった。例えて言うなら井上陽水の「夢の中へ」を、斉藤由貴がリバイバルしたような感じ。

長い年月を経て練られ、熟成されて、今も生き続けている落語のもつ「間口の広さと懐の深さ」。若い落語家がやるからこそ見えてくる、その尽きない魅力を堪能できるのが"落語ディーパー！"のテーマではないだろうか。

せっかく若手の成長株が出ている番組なのだから、若い視聴者が増えることを祈っている。