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OldMemoryTrip-どこの子?-

こんばんは。
おっちょこママです。
最近、本当に春めいて街ゆく人の服装も華やかになってきていますね。

冬になると色が無くなる
と小さい頃、思っていました。
寒くなって花も葉っぱも無くなってしまう。
雪が降って、街中の色が白くなる。
夜が早くて、すぐに真っ暗になる。
とても寂しさを感じていました。

それが春が来て、また色をつけ始める。
人の心も軽くなる。

そんな春に
私の心も軽くしてみようと思います。
ちょっと暗い話ですが、それでもいいよ!と思っていただける方は読んでもらえると嬉しいです。

祖母と母と頭のアザ

私の祖父母はとても外面がいい人たちでした。
ご近所の方々、親戚の方々。全てにいい顔。
祖父母が亡くなった時
「良い人だったのに…」という親戚やご近所の方もいたぐらいです。

そんな祖父母との思い出で覚えているのは、
泣いてる私を観ながら、ニヤニヤ笑っているか怒っている姿
凄く嫌な顔をしながら私を見つめる姿
無表情
が多いです。
楽しかった思い出もあると思います。
でもその表情が印象的でした。

私の頭頂部付近に赤いアザのようなものがあります。
前髪を分ける時はそこが見えないようにセットしていて、だいたい私の前髪の分け目は昔から変わっていません。
それはデパートで頭から買い物カートから落ちた時についたものです。
断片的な記憶しか無いのに、祖母を見てるとアザ辺りが疼きました。

後で母に聞いた話によると
祖母の買い物に荷物持ちとして母が付き添った時、
まだ小さかったので私を連れて行きました。
祖母は自分で好きなものを選び、
支払いするときはその場からいなくなるので母が支払っていたそうです。
その日は祖母の知り合いがいたらしく、
祖母は母に「孫は私が見てるから買いに行きなさい」と言ったそうで、
心配でしたが母はその言葉を信用して支払いに行ったそうです。

母がレジ待ちをしている時、ゴン‼️という音と大きな鳴き声が聞こえた。
聞き覚えがある声、母は持っていたカゴを置いて声のする方へ走って行った。

そこには
カートから落ちている私が泣いていた。
周りに祖母の姿がない。
私を抱っこする母。少しして祖母が現れ母に言う
「子供をほっておいて、買い物しちゃダメじゃない」
周りの目が冷たかったらしい。
母は周りの人に『最低な母親』というレッテルを貼られました。
その場からいなくなりたかった。と母は言っていました。

祖母は満足した顔ですぐにその場からサッといなくなったそうです。
母は私の頭を確認し、血が出ていたことで父に連絡しすぐに病院に向かったそうです。

すぐに病院に向かったため、私の頭の傷は少し切れていましたがたんこぶが出来ているだけで、問題はなかったそうです。

それから祖母との買い物は、買いたいものを聞いてたくさんであれば父と一緒に買いに行ったそうです。

私はどこの子?

祖父母との思い出の中で1番ショックだったことは
4歳の私を見ながら
「どこの子供だ?」
と言われたことです。

祖父母の中で父の子供である私たちは祖父母の孫ではなかったんだと思います。
その言葉は何年も父にも母にも言えませんでした。
だって、
私自身を否定されたんですから。

たとえ、
いとこにはお年玉やプレゼントがあって、私たちにはなくても。
親戚の子と比べられても。
凄くバカにされても。
私にとっては大切な祖父母だったのです。

それがその言葉で全て崩れました。
その言葉は自分はいなくてもいいんだ。
と4歳の子供に思わせてしまう大きな言葉だったのです。

それから私は祖父母と別居するまで、
祖父母から隠れるように過ごしました。
静かに。見られないように。

自分がどこのだれだか分からなくなる気持ちは
とても寂しく、悲しくなります。
時々、ふと思います。
私は誰なんだろう?って。

もう祖父母は他界していますが、
この気持ちはまだ私の中にあります。
いつかこの思いがなくなればいいな。
と思っています。


読んでくれてありがとうございました。

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