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LEGO System 04

初歩的なところで躓いている人が少なからずいるようなので、説明しておく。

ローソク足の種別のタブから「練行足」を選ぶ。

チャートに練行足が表示される。足をダブルクリックすると設定画面が開く。デフォルトで「ATR」「14」となっている。「ATR」の代わりに「Traditional」を選び「14」のところに自分が決めた数値を入力する。

クロス円の場合は、0.01が1 pip
クロス円以外の通貨では、0.0001が1 pip
単位がドルの場合は、1は$1、0.1は¢10
円の場合は、1は1円

練行サイズを大きく設定すれば練行足が確定するまで長い時間がかかる。場合によっては何日も何週間もかかる。中長期スイングならチャートを日足に、デイトレなら15分や5分に、スキャルピングなら1分足にする。

ここで混乱する人がいるようだ。練行足は非時系列なので時間足という概念は本来はない。Trading Viewがティックデータを扱えないという致命的欠陥のせいで、Trading Viewで練行足を使うときだけ、チャートの時間足を決めないといけない。これは練行足とは全く無関係。Trading View独自の問題だ。

ローソク足の1分足、15分足、4時間足といった考え方を持ち込むと混乱する。これは、Trading View側の都合で何分(または何時間)に一度練行足を更新するかという意味だと覚えればいい。日足に表示した練行足は1日に1度確定し更新される。週足に表示した練行足は週に一度しか更新されない。

「ソース」に「閉じる」とあるのは、Close(終値)の誤訳。終値の他に「OHLC」を選択できる。(始値+高値+安値+終値)÷4から練行足を生成する。Trading Viewがなぜこのオプションを設けたかはナゾ。(始値+終値)÷2で算出する練行足というのはある。Median RenkoとかMean Renkoと呼ぶ。練行足の平均足版みたいなものと思えばいい。

Trading Viewの練行足はデフォルトのATRで使うことは絶対にない。自分でサイズを決められないからATRのままで、という場合でも「Traditional」にしてATRの数値を手入力する。デフォルトのATRの数値がいくつに設定されているのかは、これを見ればわかる。

デフォルトのATR設定だと、チャートを閉じて次に開いたとき、その時点でのATRの数値で練行足が新たに描かれる。つまり、チャート形状が全く変わってしまうということだ。水平線やトレンドラインやフィボナッチなど書き込んで、次にチャートを開いたら、それらの線はあらぬところに引かれている。よって必ず「Traditional」にする。

練行チャートはとてもトレードしやすい。トレードに勝ちやすいと言い換えてもいい。移動平均線とストキャスだけで初心者でも勝ててしまうレベルである。

とはいっても、難関がひとつだけある。練行サイズである。練行トレードで勝つか負けるかは、練行サイズをいくつに設定するかに懸かっている。

そして、これには正解はない。検証と経験から見つけ出すしかない。銘柄、通貨ペア、相場の地合い、時間帯などに応じて変えることも必要だ。

Trading Viewでは最速でも1分に一度の更新であるから、練行トレードの醍醐味のひとつ超高速スキャルピングは断念せざるを得ない。比較的大きめのサイズでトレードすることになるだろう。検証などをはじめるに際して目安を提示しておく。

FX ATRの10-15%
株価指数 ATRの20-30%
商品先物 ATRの20-50%
個別株 ATRの25-100%
ビットコイン ATRの20-25%
日足なら日足のATR、5分足なら5分足のATRである。

株価指数などをデイトレードするときは

  • 日足ATRの20%を求める

  • 次にその50%を求める

  • 1分足でトレード

これで、通常のローソク足なら1時間足チャートでトレードするくらいの時間感覚だろうか。

FXに関しては
練行サイズ=25 pips だと、通常のローソク足の日足でトレードするときに近いか。
練行サイズ=10-15 pips で、1時間足~4時間足。
練行サイズ=5 pips で、30分足~1時間足。
練行サイズ=3 pips で、5分足~15分足。
練行サイズ=1.5-2 pips で、1分足~5分足。

通貨ペアにもよるし時間帯で違いはあるが、自分がどの時間足をメインにトレードしているかを考えて、練行サイズを決めるといいだろう。たとえば、1時間足でトレードしているなら、練行サイズは5-10 pipsという塩梅だ。


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