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読んだ本

澤田智洋 『マイノリティデザイン』

寝たきりの人が視覚障害者の目に、視覚障害者が寝たきりの人の足になるボディシェアリングロボット「NIN_NIN」

いい本だった。

岡本太郎 『自分の中に毒を持て』

人間だれでもが身体障害者なのだ。たとえ気どった格好をしてみても、八頭身であろうが、それをもし見えない鏡に映してみたら、それぞれの絶望的な形でひんまがっている。

しかし人間は、切実な人間こそは、自分のゆがみに残酷な対決をしながら、また撫でいたわりながら、人生の局面を貫いて生き、進んでいくのだ。

人間は確かに他の動物よりも誇りをもっているかもしれない。しかしその誇りというのは奇怪な曲折を土台にしている。悲しみ、悔い、恥じる。あるいは無言に、また声をあげて。しかもそれも人生の一つの歌にすぎない。

自分のひそかな歪みにたえながら、それを貫いて生きるしかない。それに救われたり、救われなかったり。目をこらして見れば、それがあらわに人間生活の無限のいろどりになっているのが見えるだろう。

佐渡島傭平 コルク

あなたが苦手な競技があったとする。
苦手を克服するために猛特訓するか。
それとも、自分がプレーしやすいようにルール変更を要請するか。
どちらを選ぶだろうか?

これまでの社会では、前者の選択肢をとることが美徳と考えられてきた。必死に努力し、勝ち抜くことが賞賛されてきた。受験戦争も出世レースも、そういった競技のひとつだ。

だが、いまは違う。多様性が認められる社会において、マイノリティの人たちが生きやすいように枠組みや仕組みを整えるルールチェンジャーが賞賛される時代へと変化してきている。こうなると、従来はネガティブに捉えれれていた「苦手」「できない」は新しいルールを生み出すキッカケとして大きな武器になる。

できないもの持っている弱者が、価値を生み出す強者になるという逆転現象が、さまざまな場所で起こっている。澤田さんは、この時代の変化に改めて気づかせてくれた。

澤田さんには、目の見えない息子がいる。僕はそれを、羨ましいとさせ思った。



社会の空気を変えたり、壊したりするために、社会の空気を読んでおくのは大切だと思いました。thinkで箕輪さんも、今の社会はコロナの影響もあり「一人の強さ」よりも、「みんなで協力」という空気に変わった。2年前に出したホリエモンと西野の『バカとつきあうな』という本を今出したら大炎上すると思う。といっていました。
そして、サイレンサーは今の社会の空気を良しとするのか、変えるべきだとするのかを考えて行動することがブランディングに繋がります。

社会を変えることについて。
箕輪さんと谷尻さんのthinkでの会話。

箕輪さん
「戦うとファンはつきやすい。パンクな若者たちはついてくる。だけど社会や既存の体制は変わらない。ファッションで終わってしまう」

谷尻さん
「反発するよりも、固定概念を溶かす方が向いていると気づいた」

箕輪さん
「既得権益を持つ人と一緒に変わるか、若い人たちと完全に違う世界を作り切るしか社会を変えることはできない」

谷尻さん
「だからこそ、溶かす。本当にそうだっけ?別の見方もあるよね?一歩下がってみて。この角度から見てごらん。ほらね。みたいな。」

短期目標の「広島をヘルスケアシティにする」ために、僕らでつくるのか。既得権益と混ざるのか。

大体のヘルスケアシティを掲げる街づくりは、医療や福祉の充実などに力を入れていて、予防治療に力を注いでいない。サイレンサーの掲げるヘルスケアシティとは圧倒的に予防治療にあると思う。それを広島で実現するとしたらどう行動するべきだろうか。

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